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葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま  このブログのシステムもよく理解できぬまま、 勢いで始めてしまったブログ。
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むもやま とか ろくもさんとか、あるいはもっと捻った呼び名だとか、強引な当て字だったりだとか、そんな感じだろうと思っていましたが、正解はズバリ直球ストレートに「ろっぴゃくざん」。

6ab1d076.JPG
その昔、松本藩がこの山より伐りだした木の数が666本だったそうな。
そんな珍しい命名由来を持つこの山です。

上高地に来ると、どうしても焼岳や明神岳や穂高連峰に目が行き勝ちですが、
仰ぎ見る絶壁の迫力や、見る方向によって様々に表情を変える奥の深さなど、なかなか侮れない山です。この山だけを見に上高地に来たとしても、きっと丸一日退屈しないと思います。いや多分、一日では足りない。




さて、新緑もだいぶ芽吹いてきた上高地ではありますが、ここのところの悪天で、寒い寒い。
ふつーに制服でやってきた修学旅行生たち、面食らってるだろうな。

ちなみに、前々回の記事もそうですが、今回もD80による画像でお届けしております。
まだまだFinePix S304も現役ですが、でもそろそろ新しいコンデジ欲しいな。
職場の人がRicoh R8を持っていて、それが欲しい。
SigmaDP1も欲しいが、高すぎる。
D80用にマクロレンズも欲しい。

人里離れて暮らし始めて、却って物欲高まる今日この頃。
上高地に来たのがきっかけで、カメラで身代潰した、なんてのも素敵な人生かも・・・。

んなアホなこといっとらんで、先に写真のウデのほうを磨け。

おっしゃるとおりでございます。
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本日は松本に一時帰宅しております。

単身赴任ということで、留守宅が心配なワタクシなわけでありますが、案の定、留守中にさまざまな「悪いムシ」が相方の元に現れたそうで。

「悪いムシ」とはゲジゲジのことだそうですが、確か、ワタクシの記憶によれば、彼等は益虫だったはず。

その話をすると、さっそくググる相方。

ゲジゲジの画像を画面にだしつつ
「確かに益虫だね、ゴキブリやハエを食べてくれるんだ」

・・・なんてことを、久々に炊きたての銀シャリを味わうワタクシの目の前で講釈し始める始末。
しかも、食事中の人間にむかって、ゲジゲジの画像を「ねえ見て見て」と迫るに至っては、なんともはや。

話題のTPOを考えないところが、彼女の唯一の・・・いや、数ある欠点の中のひとつなのであります。

もー、眉間にシワよりまくりのワタクシなのであります。
e10665ff.JPG

森には空が無い

そこにあったはずの空は
絵描きがカンバスとして使ってしまった

しらかばや 
からまつや 
とうひや 
しらびそや

そんな絵の具を使って
絵描きはその生き様を描ききる

森の中で歩みをとめてみよう

今まで聞こえていた音は
自分の靴音だけだったんだ

そんなことに気づいて
頤を上げてみる

その一瞬

絵の具になりきれていないのは

誰だ
ついさっきの話。

相方が洗面所で「おおっ」と声をあげるので、何事かと思い見に行くと、でっかいスズメバチが洗面台のランプにむかって絶望的な突進をしております。

ワタクシは実はムシ系は大のニガテ。
対する相方は、虫愛ずる姫君(・・・姫?まあまあ、たまに山から帰宅したのでサービスということで)。
なので、相方を先頭にたてて(ワタクシは陰にかくれて)追い出そうとしますが、さしもの姫君も及び腰になっております。

とりあえずいったん撤退。

で、考えました。

ハチには毒針がある。
ニンゲン様には頭脳がある。
足りない頭脳とはいえ、二つ足せばなんとかなるはず。
(掛け算でマイナスになる可能性には、考え及ばなかった頭脳ではありますが)
ということで、頭脳戦に切り替えて、いざ再出撃。

まずすべての部屋の電気を真っ暗にして、件の洗面台の照明だけを点灯。
次に玄関の照明を点灯して、洗面台の照明を消す。
玄関照明(外)にハチを誘導して追い出す。

以上の完璧な三段戦法を敢行。

これが実にうまくいったのです。
無駄な殺生もせず、怪我もなく、ハチさんにお引取りいただくことができました。

頭脳を使った戦法がうまくいったという、我が家始まって以来の勝利に酔いしれているワタクシであります。

おまけ 
CIMG2231.JPG























虫愛ずる姫君の作品

雨飾山にて
井伏鱒二の小説に「白毛」というものがあります。

主人公が釣りをしていたら、釣り糸の代わりに白毛を使ったほうが具合が良いという結論に達した青年達に、よってたかって白髪をむしられるという、まことにひどいお話で、たしか最後は下ネタで締めくくられていたはず。

というわけで本日のお題は「白髪」。

ワタクシ、若い頃からいろんな人に出会いまして、一つ達した結論がございます。
「オレはこんな苦労をしてきた」なんて声高にいう人は、実は言うほどの苦労はしていないんじゃないかと。
表向きニコニコしてたり、ヘラヘラしてたり、ヌボーっとしてたり、飄々としていたりする人に限って、よくよく話を聞いてみると、味の濃い人生を送っていたりする、そんな人たちが経験してきたのが、変な言い方ですが「本物の」苦労なのではなかろうかと。苦労は人知れずしてこそ本物。

言わずとも 背中で語る 幾星霜
・・・そんな感じの漢になりたいと思いつつ、でもえへらえへらとなんとなく過ごす毎日。

ところでワタクシは、年齢より若く見られることが多々あります。
喜んでもいいのかもしれませんが、結果、損をしているなあと感じることも多く、複雑な気分です。
先日も実家の母上に言われてしまいました。
「そのトシで白髪の一本もないなんて、苦労が足りてないんじゃないの」

「苦労が足りてない」それは確かにその通りでありましょう。
でもね、母上。「白髪の一本もない」とは、それはまったくの間違いですよ。

2年ぐらい前でしょうか。
ある日、鼻腔の発掘調査をしていると、なにやら出土品の中に、細かい魚の小骨のようなものが突き出ているのを発見いたしました。研究室にて分析してみると、それは白いハナゲであることが判明。
あわてて鏡を覗き込んでみると、いつの間にそうなったのか、鼻の穴の中が真っ白。

なんと、ハナゲだけはロマンスグレイの渋いオヤジになっていたのです。


・・・違う。

何かが違う。

たしかに、人知れずにじみ出る苦労のあと、みたいなものには憧れていましたよ。
でもそれは例えば、口元のちょっとした皺とか、背中ににじみ出る雰囲気とか、そういうダンディなものを考えていたのであって、こんなネタ的なものが欲しかったんじゃないやい、神様。

言わずとも ハナゲで語る 幾星霜

はぁ、ワタクシの人生、どうしてこんなんなんでしょう。

それにしても鏡の前で、鼻の穴をおっぴろげて中を検分している光景は、傍から見ればさぞや滑稽であったことでしょうな。
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