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あるこほる 踊る妖精(ニンフ)は霧の中 鼻から天へ その名も告げず
昨日の夜の話になりますが
わが社のソムリエが主催するワイン講習会に参加してきました。
部署違いではありますが、酒好きとしての責務ということで。
味わい方の講習
ソムリエ氏はスラスラと、香り、味を読み解いていきます。
目の前のテキストには、様々な解析用の語彙が並べてあるにも関わらず
どうにもつながっていきませんね。
目の前にドアが示されて、この先の世界があることを知ったものの
そのドアが
右開けか左開けか、あるいは引き戸か
そもそもノブや鍵穴の位置すら不明のまま
講習は終わってしまった
そんな感じです。
ただ、彼がどのようにして、お客様の身になって物を考えているか
そのあたりの姿勢を再確認することができ
これが、今回の講習で得たものであったかと。
ドアを開ける鍵を一つ、手に入れたかなと。
そのドアが鍵だけで開くものではないにしても
示されたドアが「最初の」ドアにすぎなかったとしても。
大振りなブルゴーニュグラスに入った液体。
目の前にあるマグナムボトルのエチケットには、
Domaine Sogga。
どこからどーみてもワイン。
しかしてその実態は、日本酒。
信州が誇るワイナリー、「小布施ワイナリー」が放つ、「信州地酒の最終兵器(と、店のメニューに書いてあった)、ドメーヌソガ・ペール・エ・フィス」を味わってきました。
場所は「アガレヤ 松本店」。
他に上田にもお店があるそうで、極上の宮崎地鶏や豊富な日本酒、焼酎のラインナップで楽しませくれるよいお店です。
お味の報告をしたいのですが、いかんせんあまりに豊富なポン酒ラインナップに負け、佐久乃花、田酒、飛露喜などなど、ついつい聞こし召すぎてかなり酔っ払ったため、どれがどの味だったやら、どんな味だったやら、すっかり記憶にございません。
あるのは当夜の至福感の記憶のみ。
一番キタのが「佐久乃花」だったような記憶がなんとなく。
でもやっぱりドメーヌソガのインパクトが最大でした。
へろへろに酔っ払った後に残るのは、味よりもインパクトなのか・・・。
(いやだからといってドメーヌソガの味が、まあまあだったとかそんなことはありません!断じて!!)
なんだかタイトル名がどこぞのオサムライさまみたいになってしまった。
昨日、我が家にいらした新しい般若湯のお話です。
純米酒 斬九郎無鎖志。
伊那市は「信濃錦」の宮島酒店による一品。
まず、ラベルが良い。
首周りには宮本武蔵の「五輪書」から、例の「構えて五つに・・・云々」の一文が書かれたラベルが巻かれ、メインのラベルは、左の画像の如し。
「未成年の飲酒は・・・云々」の注意書きも
「成年に達せざる者及び妊産婦は飲酒するべからず
ましてや運転者の飲酒いわんをや」と、こんな調子。
囲炉裏を前に着流しで、脇に置いた一升瓶の首をつかんで、茶碗にじかに手酌で注いで呑む、そんな情景が非常に似合いそうです。
でも当家には囲炉裏がないので、仕方なくトヨトミ火鉢型石油ストーブの前で、着流しがないので仕方なくドテラを羽織って、連休中につき髭も剃らぬむさくるしい顔で、朝の一杯としゃれこんでおるわけなのであります。
味は非常に深くて濃い感じ。
もちろん、端麗よりは旨口を求めてこの酒に決めたので、それは当たり前なのですが、その濃さ、深さは半端ではなく、舌の上をトロっと流れてゆくかのよう。かといって舌にまつわりつくようないやらしさ、しつこさではない。「ドロっと」ではなくあくまで「トロっとした」印象。この違いは大切です。
しっかり甘みもあるのですが、辛み、酸みも程よく。五味(酸苦甘辛鹹)のうちの四味のバランスが、甘辛寄りの絶妙さ。残りの「鹹」は何が良いかなぁ。昨晩の夕餉の子持ちカレイの煮付けとの相性は素晴らしかった。そっち系の味がよさそう。
そして印象的だったのが、ぐっと呑みこんだあと、口中に広がる渋み。これがあるので、もう何杯でもイケちゃいそうです。
このお酒をオススメしてくれたのは、松電の新島々駅の先にある、「酒蔵 深澤」さんです。
お店の方はとても親切で、いや、親切という感じだけではないな、ぴったりくる表現は・・・そう、「熱心」だ。お酒に関して非常な情熱を感じられる方で、相談を持ちかけると、それはそれは熱心にしっかりと、説明をしていただけました。納得のゆくまで品定めができるので、ここの酒屋で買った商品には「ハズレはない」と言ってしまっても過言ではないでしょう。
ただし、焼酎やウィスキーなどに関しては専門外だそうですが、このことはむしろ、醸造酒好みのワタクシにうってつけのお店であることを意味しますので、ノープロブレム。
上高地帰りに松本ICから高速を利用される方、お土産の地酒ショッピングはここで決まりです。
昨日、ワタクシの相方が所用で白馬に行った際に買ってきてくれた「小谷錦」。
小谷村自体には酒蔵はないので、これは池田町の「大国」の北安醸造の手になるものですが、
酒米は小谷村産の「白樺錦」、仕込みはもちろん「小谷杜氏」という、
「小谷」を名乗るのに不足のない一品でございます。
生産数が少なく、ちょっとした「幻の酒」扱いされることもあるようです。
で、本日「開栓式」というわけでして、我がよくできた愛妻が(こんなときだけ呼称変更)
画像のような豪華絢爛な御膳を整えて、旦那様のお帰りを待っていてくれたのでした。(三つ指は省略)
本当はレイアウトとかライティングとか工夫して撮ろうかな・・・なんて思いもふとよぎりましたが、
これだけのお料理と美酒とを前にして、そんな悠長なこと言ってられませんでした。
ま、雰囲気は出てますでしょ。
「花より団子」とは、昔の人もうまいこと言ったものです。
というわけで、本日の御膳は以下の通り
おしながき
ゆばとうふ
鯵のお造り
昆布の素揚げ
新潟産 鰯の塩焼き
ほうれんそうのおしたし
鯛のあらのお吸い物
ほおずき
特筆すべきは、ラストのほおずき。(小谷錦の瓶の左脇にあるやつ)
別に御膳の飾りでつけているわけではありませぬ。
これは懐石でいうなら「水菓子」となるべきもの。
つまり、果物として食べるほおずきなんですね。白馬村産だそうです。
そんなものがあるなんて初めて聞きました。
どんな味がするのか興味津々で口に入れてみたら、さわやかな酸味とほのかな甘み・・・。
おいしいです。ちょっとした感動でした。
で、「主役」の小谷錦。
なんだかフルーツのような酸味となめらかな舌触り。
どちらかといえば甘口なんですが、喉を越すときに感じる辛さが全体を引き締める感じで、舌に残って潔く消えてゆく苦味がここちよいのです。
印象で言えば「滋味深い」という感じかな?
嗚呼もう、なんと表現したらよいか。
まさに「美酒」。
「酒は辛口」だなんて言ったのは何処の何奴だ。
飲み込んで、むふーと鼻から息を逃がすときの多幸感といったら、あんたそりゃもう。
生酒なので、開栓したら早めにのんでしまわないと・・・と思いつつ、
結構過ごしてしまい、うたた寝しておきたらもう朝方。
こんな時間にしゃこしゃこPCに向かっているのでした。