葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま
このブログのシステムもよく理解できぬまま、
勢いで始めてしまったブログ。
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秋がやってきました。
秋といえば、誰が何と言おうと紅葉なのです。
そして紅葉と言えば、涸沢なのです。
これはもう動かし難い事実、いいや、真実なのでありまして、かつ、ここの紅葉を見てしまったが最後、もう他の景勝地の紅葉では飽き足らなくなり、さらに秋が近付くとここの景色が恋しくなり、蒲団の上で身をよじり、狂おしく眠れない夜を過ごす、秋の涸沢とは、そんな麻薬のような危うさを秘めた「禁断の果実」でもあるわけなのです。
とはいえ、誰でも気軽にたどりつける場所、というわけではありません。
なにせ、最寄りの交通機関の終点(上高地バスターミナルのことね)からは、標準で徒歩6時間かかる場所にあるわけなのですから。
さらにそこまで累積標高差800m以上あるということをお忘れなく。
でも、その片道6時間の行程を、鼻歌まじり、お散歩気分で歩き通すことのできる異常な人種がおります。
彼らの名を「山ヤ」と申します。
恥ずかしながら、ワタクシもその一員であることをここに告白せねばなりますまい。
そんな涸沢。
ようやく会いにゆく機会に恵まれました。
10月10日体育の日・・・って、今はもう違いますね。
でも10月10日が、なぜ体育の日に制定されたことがあったかと申し上げますと、この日が統計的に最も晴天率が高い日だったから、というのは有名な話。知らなかった人は、こっそり覚えておくように。
そして、偉大な統計の神様のおっしゃる通り、10日はどうやらいいお天気らしいのです。
数日前から、ココロのなかの小躍りが行動に出てしまわないように苦労していたワタクシなのであります。
(おそらく行動には出てしまっていたのでしょうが、周囲が見て見ぬふりをしていたか、面白がって眺めていただけだった可能性のほうが大きいのですが・・・)
ほんとうはね、連休とってテント担いで行きたかったんですが、生憎一日しか休みが取れなかったので、まあ仕方なく日帰りを画策したわけなのですね。
ということは、涸沢からどこかの山(奥穂とか)を越えて、周回コースで上高地に戻る、なんていう周遊気分を楽しむことは、これで現実的な話ではなくなったわけで、これはもう単純往復するしかないか・・・。
なんとかして往路と復路のコースを違える方法はないものか・・・。
とはいえ、単純往復したとしても、一日歩行時間正味11時間。(下りはちょっと早くなるからね)
うーん、1日8時間以上の行動なんて久しぶりだぁ~。
ほぼ1年、マトモな山登りをしてなかった身体が最後まで動いてくれるかなぁ。
なんて不安がモコモコと頭をもたげた先から、「楽観」という名のブルドーザーが、そんなモコモコをあっという間に地ならししてしまい、クリアになった地平線の先に見えたのが「パノラマ」という文字。そうだ、そのテがあった。
「パノラマコース」。
地図の平面上で見ると、涸沢へ達するメインルートをショートカットする形に見えているルートで、「パノラマ」なんて名前も相俟って、お、いいルートじゃん、なんて思いがちなのですが、冷静に等高線を読んでみると、これがとんでもない喰わせ者であることがわかるのです。
まず、上高地方面からこのコースに入る場合、密にひかれた等高線を一直線に突き抜ける形で引かれた点線を辿ることになります。つまり「急登」ということ。
さらにその点線は、勢い余って目的地たる涸沢のある標高2300mあたりを突き抜け、2500メートルくらいにまで達して、ようやく止まります。
登山口からの標高差900m。その間登りっぱなし。それに加えて、最高地点から先は、「がけ」の表示がびっしり連なる中を、点線は等高線とわずかな角度で交差しながら涸沢へと達しているのです。
これは、滑落や落石の恐れのある崖の中腹を横切りながら、じりじりと下っていくことを意味しています。
このコースと通常コースを使えば、周回コースを構築できるというわけで、たとえ単純往復だったとしても素晴らしいであろう涸沢行きに、さらに華を添えることができるというもの。
それにしても、見るからに疲れそうで、苦しそうで、痛そうで、怖そうで・・・・なんて素敵なコースなんだろう!
上記で、自分が「山ヤ」であることを告白したワタクシではありますが、もののついでにもうひとつバクロしてしまおう。
すべての山ヤはマゾヒストである、と。
さてさて、次回からは、涸沢中毒の禁断症状の果てに、日帰りにも関わらず、労の多そうな因果なコース取りをしてしまったワタクシの山行記が始まります。
今回はウタも写真もなし。次回を剋目して待て。
秋といえば、誰が何と言おうと紅葉なのです。
そして紅葉と言えば、涸沢なのです。
これはもう動かし難い事実、いいや、真実なのでありまして、かつ、ここの紅葉を見てしまったが最後、もう他の景勝地の紅葉では飽き足らなくなり、さらに秋が近付くとここの景色が恋しくなり、蒲団の上で身をよじり、狂おしく眠れない夜を過ごす、秋の涸沢とは、そんな麻薬のような危うさを秘めた「禁断の果実」でもあるわけなのです。
とはいえ、誰でも気軽にたどりつける場所、というわけではありません。
なにせ、最寄りの交通機関の終点(上高地バスターミナルのことね)からは、標準で徒歩6時間かかる場所にあるわけなのですから。
さらにそこまで累積標高差800m以上あるということをお忘れなく。
でも、その片道6時間の行程を、鼻歌まじり、お散歩気分で歩き通すことのできる異常な人種がおります。
彼らの名を「山ヤ」と申します。
恥ずかしながら、ワタクシもその一員であることをここに告白せねばなりますまい。
そんな涸沢。
ようやく会いにゆく機会に恵まれました。
10月10日体育の日・・・って、今はもう違いますね。
でも10月10日が、なぜ体育の日に制定されたことがあったかと申し上げますと、この日が統計的に最も晴天率が高い日だったから、というのは有名な話。知らなかった人は、こっそり覚えておくように。
そして、偉大な統計の神様のおっしゃる通り、10日はどうやらいいお天気らしいのです。
数日前から、ココロのなかの小躍りが行動に出てしまわないように苦労していたワタクシなのであります。
(おそらく行動には出てしまっていたのでしょうが、周囲が見て見ぬふりをしていたか、面白がって眺めていただけだった可能性のほうが大きいのですが・・・)
ほんとうはね、連休とってテント担いで行きたかったんですが、生憎一日しか休みが取れなかったので、まあ仕方なく日帰りを画策したわけなのですね。
ということは、涸沢からどこかの山(奥穂とか)を越えて、周回コースで上高地に戻る、なんていう周遊気分を楽しむことは、これで現実的な話ではなくなったわけで、これはもう単純往復するしかないか・・・。
なんとかして往路と復路のコースを違える方法はないものか・・・。
とはいえ、単純往復したとしても、一日歩行時間正味11時間。(下りはちょっと早くなるからね)
うーん、1日8時間以上の行動なんて久しぶりだぁ~。
ほぼ1年、マトモな山登りをしてなかった身体が最後まで動いてくれるかなぁ。
なんて不安がモコモコと頭をもたげた先から、「楽観」という名のブルドーザーが、そんなモコモコをあっという間に地ならししてしまい、クリアになった地平線の先に見えたのが「パノラマ」という文字。そうだ、そのテがあった。
「パノラマコース」。
地図の平面上で見ると、涸沢へ達するメインルートをショートカットする形に見えているルートで、「パノラマ」なんて名前も相俟って、お、いいルートじゃん、なんて思いがちなのですが、冷静に等高線を読んでみると、これがとんでもない喰わせ者であることがわかるのです。
まず、上高地方面からこのコースに入る場合、密にひかれた等高線を一直線に突き抜ける形で引かれた点線を辿ることになります。つまり「急登」ということ。
さらにその点線は、勢い余って目的地たる涸沢のある標高2300mあたりを突き抜け、2500メートルくらいにまで達して、ようやく止まります。
登山口からの標高差900m。その間登りっぱなし。それに加えて、最高地点から先は、「がけ」の表示がびっしり連なる中を、点線は等高線とわずかな角度で交差しながら涸沢へと達しているのです。
これは、滑落や落石の恐れのある崖の中腹を横切りながら、じりじりと下っていくことを意味しています。
このコースと通常コースを使えば、周回コースを構築できるというわけで、たとえ単純往復だったとしても素晴らしいであろう涸沢行きに、さらに華を添えることができるというもの。
それにしても、見るからに疲れそうで、苦しそうで、痛そうで、怖そうで・・・・なんて素敵なコースなんだろう!
上記で、自分が「山ヤ」であることを告白したワタクシではありますが、もののついでにもうひとつバクロしてしまおう。
すべての山ヤはマゾヒストである、と。
さてさて、次回からは、涸沢中毒の禁断症状の果てに、日帰りにも関わらず、労の多そうな因果なコース取りをしてしまったワタクシの山行記が始まります。
今回はウタも写真もなし。次回を剋目して待て。
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