葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま
このブログのシステムもよく理解できぬまま、
勢いで始めてしまったブログ。
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特に書くこともないな。
ま、別に無理して書くこともないんだけどね。
子供の頃、日記をつけていたんだけど、多分に親から強制されたもので、
たまにサボって書かないと、何日か記憶をたどって書かなければいけなかったのが面倒くさかったし、
なによりも義務感が出てくるとだめなんだよ。
義務を果たすってのがキライでさ・・・(←人間のクズ)
ま、でもせっかくブログを始めて、なんとなく、
なんか記事にしたいなって気はあるのよ。
えっと~。
あ、じゃあ、とりあえずプロフィール画像についてでも書いてみようか
「白馬大仏」というのが彼(↑)の名前です。
建立された正確な年代は不明ですが、おそらく昭和時代後期の作だと思われます。
「白馬大仏」といっても、長野県北安曇郡白馬村にあるわけではありません。
それどころか長野県にすらありません。新潟県にあるのです。ギリギリ新潟県です。「川」の向こうは長野県。そんな場所に彼はいます。そしてその「川」が、彼を数奇な運命に導くのです。
彼は道の傍に端座しています。その道は信州と越後を結ぶ数少ない街道のひとつで、148のNOを付されていました。
彼の前を流れる川は「姫川」といって、日本では珍しい、平地の湧き水を源流とする川です。
この、福寿草やかたくりや、水の中に咲く梅花藻(ばいかも)に彩られた源流を発した川は、白馬村内をゆったりと下り、まさに「姫」の名にふさわしい、たおやかな表情を見せます。・・・最初のうちは。
やがて五竜岳から流れ下る「平川」、白馬大雪渓に源を発する「松川」が合するあたりから谷も狭まり、渓谷と化していきます。
そこから先の様子はまるで、生まれの良い姫が悪い人々に囲まれて没落し、あばずれてゆくかのようです。
あばずれた姫は暴力的になり、やがては渓谷の淵を思うがままに削り取りながらうねうねと駆け下ります。
右や左の急斜面からは「悪い友達」たる沢たちが、雨のたびに大量の泥水を注ぎ込み、姫をさらに悪の道へと走らせます。
そして事件が起きるのです。
ある大雨が続いた後、姫は西の急斜面と結託して、とんでもないことを起こすのです。
荒れ狂った姫は、川沿いに伸びる鉄道「大糸線」の橋梁を破壊し、中流域のささやかな温泉「姫川温泉」「蒲原温泉」「猫鼻温泉」を破壊し、さらに姫と結託した西側の急斜面は、土石流によって川沿いの国道までも決定的に破壊してしまいます。
この破壊された国道こそが、彼の脇を通る「国道148号線」だったわけです。
ただ、この事件においては幸いなことに、彼も、彼が見守る「白馬温泉」も無事でした。
しかし、彼が守護する「白馬温泉」に引導を渡したのは、自然災害そのものではなく、むしろ自然災害に打ち克とうとする熱意ある人間と、その技術だったことは皮肉でした。
この事件の後、国道の流失部分をバイパスするように長大トンネルが掘られ、白馬温泉はそのルートから外れます。
白馬温泉沿いの旧国道も、やがて国道指定から外れるどころか流失部分の修復さえなされず、単なる国道の、袋小路のわき道と化してしまいます。
白馬温泉の観光の目玉として建立されたであろう彼でしたが、人の流れが絶たれた温泉場に対してできることとは、その行く末を見守ることしかできなかったのです。
そんなわけで、彼は今、廃墟か、廃墟寸前と化した建物たちに囲まれて、静かに川を見下ろしています。
「白馬大仏」とググってみると、それなりの記事につきあたります。彼を揶揄するような論調もあります。
たしかに全体のつくりの安っぽさ、顔の表情のユーモラスさ、脳天から突き出たチャームポイントの避雷針、そして周囲の寂れ具合、どれをとっても笑いのネタにしかなりません。
しかし彼の見てきた激しい自然災害と、その後の変転に目を閉じて思いをはせるとき、彼の白い巨躯は光り輝く存在に感じられます。さまざまな矛盾や不条理を超越した存在に思えてくるのです。
もう仏教とかなんだとか、そんなもの関係なしに、ただ感じるのは「愛」のみ。
もちろん目をあけてまじまじと見れば、やっぱり笑えてくるのですが。
でも大好きなんです。
彼に会いに行くには、桜の時期をおすすめします。
大糸線の「平岩」駅のホームから見上げる彼は、満開の桜に囲まれて幸せそうです。
ま、別に無理して書くこともないんだけどね。
子供の頃、日記をつけていたんだけど、多分に親から強制されたもので、
たまにサボって書かないと、何日か記憶をたどって書かなければいけなかったのが面倒くさかったし、
なによりも義務感が出てくるとだめなんだよ。
義務を果たすってのがキライでさ・・・(←人間のクズ)
ま、でもせっかくブログを始めて、なんとなく、
なんか記事にしたいなって気はあるのよ。
えっと~。
あ、じゃあ、とりあえずプロフィール画像についてでも書いてみようか
「白馬大仏」というのが彼(↑)の名前です。
建立された正確な年代は不明ですが、おそらく昭和時代後期の作だと思われます。
「白馬大仏」といっても、長野県北安曇郡白馬村にあるわけではありません。
それどころか長野県にすらありません。新潟県にあるのです。ギリギリ新潟県です。「川」の向こうは長野県。そんな場所に彼はいます。そしてその「川」が、彼を数奇な運命に導くのです。
彼は道の傍に端座しています。その道は信州と越後を結ぶ数少ない街道のひとつで、148のNOを付されていました。
彼の前を流れる川は「姫川」といって、日本では珍しい、平地の湧き水を源流とする川です。
この、福寿草やかたくりや、水の中に咲く梅花藻(ばいかも)に彩られた源流を発した川は、白馬村内をゆったりと下り、まさに「姫」の名にふさわしい、たおやかな表情を見せます。・・・最初のうちは。
やがて五竜岳から流れ下る「平川」、白馬大雪渓に源を発する「松川」が合するあたりから谷も狭まり、渓谷と化していきます。
そこから先の様子はまるで、生まれの良い姫が悪い人々に囲まれて没落し、あばずれてゆくかのようです。
あばずれた姫は暴力的になり、やがては渓谷の淵を思うがままに削り取りながらうねうねと駆け下ります。
右や左の急斜面からは「悪い友達」たる沢たちが、雨のたびに大量の泥水を注ぎ込み、姫をさらに悪の道へと走らせます。
そして事件が起きるのです。
ある大雨が続いた後、姫は西の急斜面と結託して、とんでもないことを起こすのです。
荒れ狂った姫は、川沿いに伸びる鉄道「大糸線」の橋梁を破壊し、中流域のささやかな温泉「姫川温泉」「蒲原温泉」「猫鼻温泉」を破壊し、さらに姫と結託した西側の急斜面は、土石流によって川沿いの国道までも決定的に破壊してしまいます。
この破壊された国道こそが、彼の脇を通る「国道148号線」だったわけです。
ただ、この事件においては幸いなことに、彼も、彼が見守る「白馬温泉」も無事でした。
しかし、彼が守護する「白馬温泉」に引導を渡したのは、自然災害そのものではなく、むしろ自然災害に打ち克とうとする熱意ある人間と、その技術だったことは皮肉でした。
この事件の後、国道の流失部分をバイパスするように長大トンネルが掘られ、白馬温泉はそのルートから外れます。
白馬温泉沿いの旧国道も、やがて国道指定から外れるどころか流失部分の修復さえなされず、単なる国道の、袋小路のわき道と化してしまいます。
白馬温泉の観光の目玉として建立されたであろう彼でしたが、人の流れが絶たれた温泉場に対してできることとは、その行く末を見守ることしかできなかったのです。
そんなわけで、彼は今、廃墟か、廃墟寸前と化した建物たちに囲まれて、静かに川を見下ろしています。
「白馬大仏」とググってみると、それなりの記事につきあたります。彼を揶揄するような論調もあります。
たしかに全体のつくりの安っぽさ、顔の表情のユーモラスさ、脳天から突き出たチャームポイントの避雷針、そして周囲の寂れ具合、どれをとっても笑いのネタにしかなりません。
しかし彼の見てきた激しい自然災害と、その後の変転に目を閉じて思いをはせるとき、彼の白い巨躯は光り輝く存在に感じられます。さまざまな矛盾や不条理を超越した存在に思えてくるのです。
もう仏教とかなんだとか、そんなもの関係なしに、ただ感じるのは「愛」のみ。
もちろん目をあけてまじまじと見れば、やっぱり笑えてくるのですが。
でも大好きなんです。
彼に会いに行くには、桜の時期をおすすめします。
大糸線の「平岩」駅のホームから見上げる彼は、満開の桜に囲まれて幸せそうです。
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