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葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま  このブログのシステムもよく理解できぬまま、 勢いで始めてしまったブログ。
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ワタクシの相方は、英語・フランス語に通じた才女であります。
でも日本語がおかしくなるときがある。
だけど別に帰国子女というわけではありません。
大阪は生野区出身で、そこだけ聞くとコテコテなはずなのですが、大阪弁はなぜか板につかない棒読みな印象がありますし、標準語のロレツが回っていない時も多々あります。

はい、本日の会話の中から。
そのときのお題は「夜景」でした。
美しい夜景の画像をPCで見ながら曰く。

「うん、世の中にヤキュウケンケンキュウカがいるなんて話も聞いたことがあるけど、分かる気がする」

はい?野球拳研究家ですか。

先日は「そんな凄いことは、とてもイッセキニチョウにはできない、長い時間が必要だ」といったような発言や、「二鳥一石の効果」といったような発言をなさるなど、特に酒を飲ませると何を言い出すか、というか何を言い間違えるか分からない、そんな相方と楽しい結婚生活を送っているワタクシなのであります。

はい。本日のノロケ話(それがかい!)おしまい。

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本日より新しい本を読み始めました。
仕事帰りのアイリッシュパブにてページを開きます。

シラノ・ド・ベルジュラック作「日月両世界旅行記」。(赤木昭三訳 岩波文庫)

現在進行形で描かれる17世紀の世界はなかな興味深いものがあります。
このころのカナダが、「新フランス」なんて概念で一般的に認知されていたのだなぁとか、教会が天動説に固執するなかで、地動説の支持も徐々に強まりだしたころの時代の空気のようなものが感じられたりだとか、まだ読み始めて50頁あまりなんですが、もうすでに相当引き込まれてしまっています。

特に面白いのが、この時代の人々の科学知識というか科学概念と言うか。

たとえば、磁石がなぜ物を引き付けるか。
この小説のなかでは磁石のなかにある「吸引素」というエッセンスのせいだということになっている。
大きな磁石をかまどの中に放り込み、溶かしてこの「吸引素」を精錬し、その吸引素で球をこさえて、その球を操って月の世界に達した人のことが描かれていたりするのです。

現代人ならば、磁力とか磁界とかいう答えをするところですが、なんだか「吸引素」説の方が、肌にしっくりくる説得力を持っていると感じるのはワタクシだけでしょうか。少なくともこちらのほうが、想像に無理がないように思えます。

だけど無理のない想像力では及びもつかなかったのが、その後の実際の科学の発展だったのですねぇ。

まさに「事実は小説よりも奇なり」です。

さてさて、今夜立ち寄ったアイリッシュパブは、入り口から覗いてみて静かそうだったら、たまに入って独唱じゃなかった、読書しつつビールを楽しんでいます・・・いや、ビールを呑みつつ、本を眺めたりなどしています。表現は正確にしないとな。

城下町松本のアイリッシュパブで、アイルランドのビールを呑みながら、おフランスの古典を読みふける、
インド顔した日本人を見つけたら、それは多分私です。
先日の四賀村訪問の際に思いついた、チャリによる松本から四賀村への峠越え案。
本日下見のつもりで、峠の登り口あたりまでは行ってみようと、お昼過ぎにおうちを出発しました。

松本から四賀へ至るルートは、都合4本あります。
東から、稲倉峠、刈谷原峠、馬飼峠、そして現道の国道143号線です。
うち刈谷原峠、馬飼峠は、快適に走行できるか(つまりチャリを担いだりしなければならないような場所がないか)、地形図を読んだ限りでは疑わしいので敬遠。
国道143号は、非常に西に遠回りをしています。自動車が快適に速度をだせるよう、勾配のゆるい場所を選んだ結果のルートなのでしょう。自動車でなければ全く価値の無いルートです。
稲倉峠は、舗装の程度は不明ですが、どうやらOKなようです。

国道以外の他の三峠は、地形図を見る限り、古来より背後の山を越えての、四賀・松本平間のおつきあいに欠かせない生活道路だったのでしょう。そのころの四賀・松本の結びつきは今よりも強かったのかもしれません。
でも現在は、四賀へ行くのには、事実上国道143号を使うより他に手はありません。
自動車で行くと、四賀はとても遠く感じる場所です。時間的には短縮されているはずなのに、なんだか矛盾した話ですね。
山間部に行くとこれはよく聞く話です。山を隔てて隣の集落へ行くのに、昔は歩いて背後の山を越えていたのだけれど、今は車で谷の出口まで出て、大きく山地を迂回しなければならない。

技術の進歩によって、生活は概ね便利になるかもしれないけれど、どんなことにも例外というものはあるようです。例外は切り捨てなければ、世の中は進歩していかないものなのでしょうか。

おっと、語りに入っちまった。

閑話休題。

3b0f0bac.JPGさて、ここが峠の入り口です。これで本日の目的達成なんですが、時間の余裕もあることだし、ちょっと奥まで行ってみましょうか。

年代不詳の(だって看板にもそう書いてあるんですもん)双体道祖神に見送られて峠道へ入ります。



24fb3983.JPG

そして始まるフタケタ勾配。そろそろ引き返そうか。





2c63347d.JPGイヌノフグリが綺麗だ。こんな可憐な花が、何故犬のチ○ポなんて名前になったんだろう。
ところで、画像に写っている石柱にある「館跡」とは、この峠道沿いの稜線に築かれた、かつては偉容を誇ったであろう、稲倉城の館跡なんだそうです。

・・・もうちょっとがんばって登ってみるか。


e7a25504.JPGおや?もしや前方に見えるコンクリートの法面は・・・。
あの地形といい、勾配が緩くなっている様子といい、峠は近いぞ!
・・・と思いつつ漕ぐ足に力を込めたのですが、実はガセでした。あの法面。そこからヘアピンカーブでさらに道は上へと続く・・・。ああ・・・なんてこと。

もうこうなりゃ意地です。例え日が暮れても峠まで行ってやる。

因みに「落石注意」の標識を見て、「どうやって注意しろってんだ」と茶々を入れる人がいますが、実は結構注意できるものです。その最たるものは、落石がおきそうな場所はさっさと通り過ぎること。で、落石が起きそうな場所なんてどうやって分かるんだ、って?

99298a4f.JPGこれ見て分からんかい、ボケェ!!

・・・失礼しました。
こんな感じで(これは凄すぎだが)斜面が不安定な場所、道に石が落ちている場所は要注意なのです。間違ってもこんな場所で休憩なんてしちゃいけない。(そして間違っても、こんな場所で悠長にカメラを構えているオマエは何なんだ、なんて野暮な突っ込みもしちゃいけない)

「落石注意」の看板が出たら、とにかく観察、観察。


さて、「日が暮れても・・・」なんて悲壮な決心をしたとたんに勾配は緩やかになり、気がついたら目の前に山の向こうの景色が見えていました。

d5e83706.JPG下見のつもりが、稲倉峠攻略完了。結局最後まで快適な舗装路面でした。

よくがんばった、俺。愛車のナダレ号もよくやった。

でもさすがにもう四賀側に降りて、又登り返す時間も気力もありませんので、回れ右。


因みにこの峠道は昔、参勤交代でも使った由緒ある街道なのだそう。

なるほど、当時はスーパーあずさなんて無かったからな、大名行列の皆さんは、この道で一旦上田まで出て、長野新幹線を使ったのだな。(真顔)


登りは45分かけたこの峠道、下りは韋駄天のダウンヒルで7分30秒。あー気持ちよかった。

久々の峠アタックでしたが、体力がそれほど低下していなかったのはよかった。

あ、峠名を「いなくらとうげ」って訓んでたでしょ、「しなくらとうげ」ですよ。いまさらですいませんが。
先日、浅間温泉をカメラ片手にうろちょろ徘徊していたら、突然肩を叩かれました。

「よおにいちゃん、あったかそうないいジャケット着てるじゃねえか。
  だけどおいら、もうそんなもんは必要ねえと思うぞ」

0c7e9551.jpg振り向くと、声の主は派手な装いで、ワタクシを見上げていたのでした。

・・・たしかに、もうこんな分厚いジャケットは要らないな。

でも彼と少し話がしたくなって、しばらく着たままでいたのですが、やがて彼は、どこへともなく去っていってしまいました。

さようなら。安物のジャケットを褒めてくれてありがとう。


今年初めて見た、六本足の人でした。


脳内では「シリーズ化決定」の路地ネタ。
先日は歩行者以上、自転車未満な路地をご紹介いたしました。

今回はもっと素敵な物件をご紹介。
一昨日の浅間温泉路地フィールドワーク(一人遊びの分際でたいそうな名前だ)の成果の一部です。

その1 「庭先以上路地以下」

DSCF0072.JPG一応、塀で囲まれた通路ではありますが、塀の一部が途切れて庭と一体化していたりする、よそ者が通行するには少し後ろめたさを感じる路地であります。

・・・画像にするとインパクト少ないですね。

実際には、入り口で「は、入っちゃっていいのかな???」としばし逡巡していたほどの逸品なのですが。


その2 「ケモノ道以上路地未満」

5679843djpegこの先そのまま山に入っていってしまいそうな雰囲気の道ですが、しっかり温泉街の中の道なのです。このさき20メートルほどで、別の路地につきあたります。

この道が実際に使われているかどうかは、???。というのも5メートル左側には平行して歩道つきの立派な通りがあり、わざわざこの道を通る必要性を感じないからです。

通路として利用されていない疑惑があるので、路地「未満」。だけどケモノ道というわけでもない。そんな空間。

変なものばかりご紹介いたしておりますが、浅間温泉にはもっと美しい、風情のある路地がいっぱいありました。

そのへんのお話は、又おいおい。



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