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葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま  このブログのシステムもよく理解できぬまま、 勢いで始めてしまったブログ。
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いにしえに 誰かがここでそうしたように 夜空に探す七つ星


上高地が賑わった歴史というのは意外に古く、登山や観光で人々に訪れられるようになる大正時代以前の江戸時代には、多くの木材伐りだしの人夫たちが上高地に滞在していたと聞きます。
そんな木こりたちも見上げたであろう、北斗七星。

もちろん江戸時代には、上高地でなくとも全国津々浦々で降るような星空が見られたはずです。だからとりたてて上高地に来たからといって、わざわざ星空を仰いで感嘆するようなこともなかったかとは思うのです。

でもきっと中には変り者がいて、高い山で縁取られた狭い空いっぱいに広がる星空に、なにか特別なモノを感じて吸い込まれてしまう、そんな奴もいたと思うのです。

そいつもきっと、この場所で、源平の合戦の頃には俺と同じくこの星を見上げていた奴がいたに違いない、なんて考えていたに違いありません。
その源平の合戦が行われていた時代の彼もきっと、神代のころには俺と同じで・・・なんて考えていたに違いなく、神代の時代の彼もきっと・・・

とりとめのない思いはいつしか、あの星が光を発した遥か昔に届いてしまうのかもしれません。

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その身に幾千の生命溶け込ませ
 なほ透きとほるを 清水と云ふのか


上高地といえば河童橋。
その河童橋のすぐそばに清水橋はあります。

橋の下流数十mで本流たる梓川に突き当たり、上流約200mの泉を源流とする清水川が、その下を流れています。大雨の後で本流の梓川がいかに濁流と化していようとも、その水は凛として清澄さを失わないことでも有名です。そしてその清澄さは、なにも含んでいないので透明なのが当たり前な工業用純水とは、あきらかに違うものなのです。

上高地各施設の水道は、この清水川の源流の泉を水源としています。

ちなみに画像は、別にワタクシが印象派の絵画に目覚めたわけでは無論無く、透き通る川を写真で表現したつもりのものです。本当はもうちょっと上手く撮れてるはずだったんだけどなぁ。何がいけなかったのかはなんとなく解るが、じゃあどうすりゃよかったのか、それがわからん。
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躑躅」
くれなゐの血汐の満ちる花の名に 
髑髏てふ字の重なる不思議




―今朝、宿直明けのフラフラ身体を引きずりながらの撮影。
岳沢湿原付近のレンゲツツジ。
今が満開!
今、D80を上高地に持ってきています。
一眼のスバラしきところは、バルブ撮影ができること。

というわけで、十三夜の月光に照らされる穂高を撮ろうと出かけたのですが、大事なことに気づいたのですよ。

三脚を忘れた・・・。
しかも松本の家に・・・。

・・・ま、まあなんとかなるさ。
少しぐらいブレたって、ブログに載せるときは小さくするんだし。

で、創意工夫、試行錯誤、艱難辛苦の果ての成果を見てくりゃれ。

c61dc807.JPG

月光で空が明るく、星なんて望むべくもなかったのですが、1分もシャッター開けてたら、星達はきちんと姿を現してくれていました。

なぜか、世の中捨てたもんじゃないな、という気分になりました。

変な感想だね、我ながら、いつもながら。


闇照らす 月の光の饒舌の 奥に煌く星もあるから

失礼


昨晩は半月。
綺麗に空はすみわたり、山も川も草花も、適量の月光を聞こし召して、ほろ酔い気分に見えました。
背の高い樹木達も、呆けたように青白くなって、ただ立ちすくんでいます。
足元ににいるワタクシのことなんて、まるで気づいていないようです。

どうやら、彼らの月見の宴の最中にお邪魔してしまったようです。

ワタクシもこの風流な半月の宴の末席に連なって、そぞろあるくことにしました。
枝の間から月を透かし見たり、川の波に映る月の光を眺めたり。
開けた場所で、穴の開くほど月を見つめたりもしました。
このときにワタクシの視線が空けたクレーターの映像を、月周回衛星「かぐや」が地球に送ってくるのももうすぐ・・・そんなわけはございませんな。

季節はずれのクリスマス からまつのてっぺんに飾る 七日の月

ふつうはツリーの天辺に飾るのは星なんだけどね。まあ大目にみてよ。


さて、明けて本日。
「上高地を美しくする会」の行事で、河童橋から大正池までのゴミ拾いツアーに参加してきました。
上高地にある各施設から人を出すきまりになっているので、今回はワタクシが志願したのです。

正直言うとゴミ拾いは二の次、勤務中にまんまとハイキング、そんな魂胆で参加したのですが・・・。

気づいてしまうんですよね。
ヌボーっと歩いていても、ゴミが落ちているとなんとなく感じる違和感で。
これは最近の観光客のみなさんの意識・マナーの向上の賜物だと思っています。
ほとんどゴミを捨てる人がいなくなったからこそ、笹薮の隙間に落ちている吸殻一つにも、強烈な異物感を感じてしまうのです。

普段汚いところに新しく小さなゴミが加わっても、誰も気づかないものでしょう。
ちょうど、ワタクシの宿舎のベッドの上のように・・・。(泣)

みんなが来てくれる場所をきれいに保つ。
そんな努力をしているのは、なにも上高地だけじゃありません。
みなさんの町のどこかで、こんなことをしている人たちが、きっといるはずです。
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