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葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま  このブログのシステムもよく理解できぬまま、 勢いで始めてしまったブログ。
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昨日の休暇より職場に戻ると、なんだか雰囲気が重たい。
先輩が口を開く。
「白馬で崩落があって、山岳ガイドの方が亡くなったでしょ」
亡くなったのは、うちの会社とも繋がりがあり、すばらしい人柄だったこともあって、従業員たちとも多く交流があったという、その方なのでした。
ワタクシは一度もお会いしたことはございませんが・・・・

ほんの1ヶ月位前、上高地で結婚式を挙げられたということだけは知っています。


白馬大雪渓について、言いたいことはたくさんあります。
そのなかで確実に言えることは、ワタクシはもうあのルートを使うことはないだろうということ。もうだいぶ前にそう決めています。過去5回の山行すべてにおいて、大なり小なり落石の危険に晒された末での結論です。それに今まで一体何人があのルートで亡くなったことか・・・。
あそこはとても初級・中級ルートなんかではありません。

よく山岳遭難があると、自然の猛威とか、山が牙をむいたなんて言われることがありますが、実際、人間一人を殺すのに、山は猛威を振るったり、牙をむいたりする必要なんて全然ないのです。

子供のころ、指先にアリンコを捕らえてもてあそんでいるうちに、ぷちっと潰してしまったことがあります、力余って。仮にそのアリンコが、ワタクシに敬意を持って、愛情を持って、ワタクシに挑んでくれていたとしても、結果は同じだったでしょう。

海や山などの自然も同じことだと思うのです。
我々にできるのは、どれだけ身の危険に敏感にいられるか、臆病でいられるか。

そういう意味で、白馬大雪渓には常々不穏なものを感じているのです。

同じく、上高地から松本へ向かうR158にも、嫌な場所がいくつもあります。
だから休暇のときに、無事に降りて生きて相方の顔が見られると、とてもうれしいのです。
たかが一般国道で大袈裟なようですが、臆病者が山登りなんか始めて、危ない目にもあったりすると、日常生活にもいろいろと敏感になるのですね。

だったら山なんかに関わらず、安全な平野の都会地で暮らせばいいのにね。

いやいや、人間がいっぱいの方が、不確定要素が多くて危ないね。


冒頭のガイドさんの件に関して。
おそらく、連れていたお客の遺族からは、損害賠償などの訴訟が起こされる可能性があります。
それは仕方のないことなのでしょうが、くれぐれも犠牲者の顔に泥を塗るような、醜い争いにならないことを祈るのみです。

あと、管理をしているお役所、登山ルートとして大宣伝してきた観光関係者には、変な責任逃れをせず、事故の再発防止に向けて真剣に取り組んでいっていただきたいものです。
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