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葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま  このブログのシステムもよく理解できぬまま、 勢いで始めてしまったブログ。
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以前はクルマが好きだった時期がありました。
フェラーリやらポルシェやら、そんなクルマにも憧れたりしたものです。

でもいつのころからか、少なくとも信州に移住してきたあたりにはもうすっかり、「クルマは道具」、と割り切るようになっていました。
本気で「軽トラのある生活」に憧れたりもするほどです。

そんな風な価値観に落ち着いたのにはいろいろ理由があるのですが、とある自動車ヒョーロンカの影響も大きいものがあります。

福野礼一郎

自動車雑誌を読むような方々の間では賛否両論あるこの方ですが、物理法則に則って理路整然とクルマを一キカイとして解説するその評論手法(但し毒舌、但しほめる時はベタほめ)に、ワタクシは非常に感銘を受けたわけであります。目からウロコが落ちる、というのはまさにこのことを言うのでしょう。

彼の論法で、「クルマはキカイだ」という命題を強烈に与えられてしまうと、「キカイは道具だ」という頭の中の常識と共鳴して、「よってクルマは道具だ」と認めざるを得なくなってしまうわけです。

そうなると、ワタクシの生活、ひいては人生において必要なのはどんなクルマかどんな道具か。
ポルシェやフェラーリでないのは当たり前ですね。
人生を「そっち方面」に変えようと思わない限り。

で、最近図書館で見つけて読んだ本。
「そっち方面」のヒトたちが、ポルシェやフェラーリを「道具」として使いこなし、演じるドラマ。
自動車用語満載、数字満載ではありますが、そんなところは適当に読み飛ばしたとしても、ひたすらに「面白い」小説でした。

題名「バンザイラン」
著者は他ならぬ福野氏であります。

但しワタクシの趣味的に、小説としては買って蔵書にしたいと思うような一冊ではありませんが。
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