葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま
このブログのシステムもよく理解できぬまま、
勢いで始めてしまったブログ。
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街の夜は電気で明るくなりぬれど 月が照らすは人のたましい
松本に降りていく道すがら撮影。
街では月光のありがたみがわからなくなるほど、街灯やらネオンやらで夜空を埋め尽くしている電気も、ここでは月と仲良し。
ところでこの鉄塔は、けっこう異常な短足鉄塔です。
この鉄塔の前後にある鉄塔間には微妙な標高差があり、その中間にこの鉄塔のある尾根が張り出している格好なのですが、その尾根と電線とのクリアランスを最低限保つために設置されたと思われる鉄塔です。
ワタクシが送電鉄塔に興味を惹かれたきっかけというのが「恐怖心」であったというのは、以前の記事で申し上げていたことなのですが、その恐怖心の根源にあるものは、やはり「電気」。
子供のころに家庭用コンセントで感電した経験というのもあると思うのですが、未だに電気には説明のつかない恐怖を感じているのです。
ですから、興味を持ちつつ未だに鉄塔が怖いわけなのですが、とりわけ恐ろしく感じるのは、電線が手の届きそうな高さまで低く張られているものなのです。
もちろん、撮影場所は谷の底なので、電線までは十分な高さがあるのですが、あの鉄塔の真下にはとても立つことができなさそうだ、と思います。
ただ心の中にはあの鉄塔の真下に行ってみたい、という思いを持つもう一人の自分がいることも事実。
そのもう一人の声に唆されてあの場所まで行ったとしたら、ワタクシは鉄塔を昇り電線に触れる誘惑に負けてしまうかもしれません。
そんな困った心の中の自分を「狂気」と言うならば、この場所で月の光に照らされ続けるのは危険ということになるでしょう。なにせ古来より「狂気」は月に支配されていると言われていますので。
やさしく見えても、月光はたましいに潜む狂気までを照らす恐ろしい一面をもっています。
それに比べれば電気の光はまだまだ役不足といわざるを得ないかもしれません。
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