葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま
このブログのシステムもよく理解できぬまま、
勢いで始めてしまったブログ。
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近鉄難波到着。1402時。
眉間に皺よせて立ち尽くすワタクシ。
目の前には情けなくフニャフニャになった後輪タイヤ。
なんで?
なんで走らせてもいないのに輸送中にパンクするわけ?
気をとりなおしてとりあえず自転車を組む。
すぐにパンク修理に入らなかったワケは、
何が原因でパンクしたのかが分からず、
(結局チューブが劣化していたらしい)
補修しても時間の無駄になる可能性があったため。
折りよく交差点にいたオマワリさんに、
「スポタカ」なるスポーツ用品店の場所を教えてもらい、
チューブを買い換えることに。
※
「ない?」
なんとチューブが置いてないそうだ。
けっこうデカい店なのになあ。
危惧していたとおり、その場でチューブを補修したものの、
すぐに空気が抜けてしまう。
これはチューブを手に入れないと、旅自体が成立しなくなってしまう。
(その日の1755時に南港かもめ埠頭より出港する
フェリーに乗らなくてはならない)
時は刻々と過ぎてゆく。
相方からは、スペアのチューブを持ってこなかった非を責められつつも、
有難い提案を。
難波から程近い鶴橋に相方の実家があり、その日は相方の父上が、
かもめ埠頭まで見送りに来てくれることになっていたのでした。
気が早く、万事慎重な父上は、すでに車でかもめに向かっている様子。
これを呼び寄せて、チャリごと車に乗せてもらうことになりました。
その途中でチャリ屋に行き、(どうやらサイクルベースあさひがあるらしい)
チューブを調達する作戦。
とはいっても父上の車はトヨタのパッソ。
とてもチャリ2台は分解しても乗りません。
というわけで、相方はそのまま南港まで自走。
ワタクシは父上をインターセプトするため、
なにわ筋をチャリを牽きながら南下。
「中開」なる交差点を過ぎたところで、父上に現在地をメールで打電。
打電しおえてふと顔をあげると、
目の前ほんの数十メートルのところにありました。
「じてんしゃや」の看板が。
古くてちいさな自転車屋さんで、
店先には5000円とか10000円とかのママチャリが並ぶ、
いかにも町の自転車屋さんといった風情です。
相談すると、英式バルブのチューブしか無いが・・・といいながらも、
(僕のは米式)
ワタクシの持つ携帯ポンプとのマッチングも調べてくれ、交換してくれました。
それどころか、リムの内側になにか原因があるかも知れないと、
内側にまくテープを「これは餞別!」と頂いてしまいました。
柔らかな笑顔の話好きな店主で、
いつしか心身共にくつろいでいたワタクシでありました。
さて、ちょうど修理が終わったころ、父上登場。
前輪だけ外した我がナダレ号をパッソにむりやり押し込み、
南港に滑り込む。1700時すぎ。
相方も無事合流。
父上からは船中の食料として、
「KYK」のとんかつ弁当と「ますせん」のてんぷらの差し入れ。
ここまで世話かけた上に、ここまで充実した補給。
感謝してもしきれません。
この父ちゃんには孝行せねば。
※
無事乗船。・・・なんですが、輪行袋に収納してあるのに、
チャリの船中持込は認められませんでした。
1台1000円払って、受託手荷物として預けます。嗚呼臨時出費。
でもこの預け方が面白くて、ターミナル脇に停まっているワゴン車に積み込み、
そのワゴン車ごとフェリーの車両甲板まで行ってしまうというシステムでした。
(ちなみにこのワゴン車というのがとんでもないオンボロで、
構内専用なのでナンバーはもちろん、ヘッドライト類も取り外されてしまったのか、
装着すらされていない状態のものでした。)
※
オンボロワゴンにチャリを託し、我々は徒歩で乗船。
雑魚寝部屋に陣取ります。少し離れて制服自衛隊員の2人組がおりました。
休暇中かな、とも思ったのですが、どうやら任務中らしい。
※
ドラが鳴らされ、出港!
デッキで見下ろすと、父上が手を振ってくれています。
夕暮れの空にはほぼ満ちた月が顔を出しています。
船は動き出しました。
旅も動き出したのでした。
眉間に皺よせて立ち尽くすワタクシ。
目の前には情けなくフニャフニャになった後輪タイヤ。
なんで?
なんで走らせてもいないのに輸送中にパンクするわけ?
気をとりなおしてとりあえず自転車を組む。
すぐにパンク修理に入らなかったワケは、
何が原因でパンクしたのかが分からず、
(結局チューブが劣化していたらしい)
補修しても時間の無駄になる可能性があったため。
折りよく交差点にいたオマワリさんに、
「スポタカ」なるスポーツ用品店の場所を教えてもらい、
チューブを買い換えることに。
※
「ない?」
なんとチューブが置いてないそうだ。
けっこうデカい店なのになあ。
危惧していたとおり、その場でチューブを補修したものの、
すぐに空気が抜けてしまう。
これはチューブを手に入れないと、旅自体が成立しなくなってしまう。
(その日の1755時に南港かもめ埠頭より出港する
フェリーに乗らなくてはならない)
時は刻々と過ぎてゆく。
相方からは、スペアのチューブを持ってこなかった非を責められつつも、
有難い提案を。
難波から程近い鶴橋に相方の実家があり、その日は相方の父上が、
かもめ埠頭まで見送りに来てくれることになっていたのでした。
気が早く、万事慎重な父上は、すでに車でかもめに向かっている様子。
これを呼び寄せて、チャリごと車に乗せてもらうことになりました。
その途中でチャリ屋に行き、(どうやらサイクルベースあさひがあるらしい)
チューブを調達する作戦。
とはいっても父上の車はトヨタのパッソ。
とてもチャリ2台は分解しても乗りません。
というわけで、相方はそのまま南港まで自走。
ワタクシは父上をインターセプトするため、
なにわ筋をチャリを牽きながら南下。
「中開」なる交差点を過ぎたところで、父上に現在地をメールで打電。
打電しおえてふと顔をあげると、
目の前ほんの数十メートルのところにありました。
「じてんしゃや」の看板が。
古くてちいさな自転車屋さんで、
店先には5000円とか10000円とかのママチャリが並ぶ、
いかにも町の自転車屋さんといった風情です。
相談すると、英式バルブのチューブしか無いが・・・といいながらも、
(僕のは米式)
ワタクシの持つ携帯ポンプとのマッチングも調べてくれ、交換してくれました。
それどころか、リムの内側になにか原因があるかも知れないと、
内側にまくテープを「これは餞別!」と頂いてしまいました。
柔らかな笑顔の話好きな店主で、
いつしか心身共にくつろいでいたワタクシでありました。
さて、ちょうど修理が終わったころ、父上登場。
前輪だけ外した我がナダレ号をパッソにむりやり押し込み、
南港に滑り込む。1700時すぎ。
相方も無事合流。
父上からは船中の食料として、
「KYK」のとんかつ弁当と「ますせん」のてんぷらの差し入れ。
ここまで世話かけた上に、ここまで充実した補給。
感謝してもしきれません。
この父ちゃんには孝行せねば。
※
無事乗船。・・・なんですが、輪行袋に収納してあるのに、
チャリの船中持込は認められませんでした。
1台1000円払って、受託手荷物として預けます。嗚呼臨時出費。
でもこの預け方が面白くて、ターミナル脇に停まっているワゴン車に積み込み、
そのワゴン車ごとフェリーの車両甲板まで行ってしまうというシステムでした。
(ちなみにこのワゴン車というのがとんでもないオンボロで、
構内専用なのでナンバーはもちろん、ヘッドライト類も取り外されてしまったのか、
装着すらされていない状態のものでした。)
※
オンボロワゴンにチャリを託し、我々は徒歩で乗船。
雑魚寝部屋に陣取ります。少し離れて制服自衛隊員の2人組がおりました。
休暇中かな、とも思ったのですが、どうやら任務中らしい。
※
ドラが鳴らされ、出港!
デッキで見下ろすと、父上が手を振ってくれています。
夕暮れの空にはほぼ満ちた月が顔を出しています。
船は動き出しました。
旅も動き出したのでした。
オマケ画像
エアロパーツ満載のためそのままでは乗船できず、前バンパーのみ外されてしまった車。
(パーツは車の中に押し込まれていました)
(パーツは車の中に押し込まれていました)
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ブログ再開を試みてみることにしました。
ウォーミングアップとしては、いささかフルスロットル気味に、
2月25日から3月8日までの12日間に及ぶ
鹿児島県を中心とした南九州チャリンコ旅の模様をお届けいたしますよ。
2月25日
ウォーミングアップとしては、いささかフルスロットル気味に、
2月25日から3月8日までの12日間に及ぶ
鹿児島県を中心とした南九州チャリンコ旅の模様をお届けいたしますよ。
2月25日
昨日の気象情報によると最低気温はマイナス10度。
早朝、出発時の体感も、まあそんなもんだろ、といった感じで、凍結が心配。
駅までのチャリ走行でコケてしまっては身も蓋もありませんので、
ここは慎重に。
ここは慎重に。
無事松本駅到着、サクサクと輪行準備を行う。
電車の発車までまだ大分時間があったので、
電車の発車までまだ大分時間があったので、
なんとなくスタバでコーヒーをテイクアウト。
でもいざ改札を通ろうとチャリを持ち上げようとしたものの、
熱い液の入った紙コップ片手じゃあ、こりゃ大変。
熱い液の入った紙コップ片手じゃあ、こりゃ大変。
少しこぼして服にぶちまけてしまう。
まあなんといいますか、先が思いやられる状態というやつですな。
いつもながら。
まあなんといいますか、先が思いやられる状態というやつですな。
いつもながら。
で、中津川行き鈍行に乗車。
JR東海は鈍行列車でもなかなか乗り心地の良い車両を用意してくれています。
JR東海は鈍行列車でもなかなか乗り心地の良い車両を用意してくれています。
苦労して持ち込んだコーヒーを啜りつつ、車窓の景色に見惚れます。
今年の冬の松本は、なんだか珍しく雪が多くてね。
一面雪野原と化した、塩尻桔梗が原のぶどう地帯をながめ、
列車は木曽路に入ります。
一面雪野原と化した、塩尻桔梗が原のぶどう地帯をながめ、
列車は木曽路に入ります。
中津川で乗り換えて名古屋へ、ここで近鉄に乗り換え。
まあまあ時間があるので、高島屋のデパ地下で昼飯調達。
チャリは近鉄改札前でお留守番。
チャリは近鉄改札前でお留守番。
身軽になった身体で、餃子を購入。調子に乗って缶ビールまで買ってしまった。
というか、昼飯にご飯ものは買わず、
餃子だけ買っていた時点で確信犯なのでありますが。
というか、昼飯にご飯ものは買わず、
餃子だけ買っていた時点で確信犯なのでありますが。
ちなみに相方は、野菜おかずたっぷりのおこわ弁当を買っておりました。
名古屋からは近鉄「アーバンライナー」なる、
オシャレでトレンディーでナウなヤングにバカウケしそうな名前の特急で
難波まで移動。
いやいや、馬鹿にしているわけでなく、
名前に劣らず快適で洗練された乗り心地でしたよ。
ただ我々の輪行装備でデカイチャリを持ち込むのは
やや気が引ける電車でしたね。
オシャレでトレンディーでナウなヤングにバカウケしそうな名前の特急で
難波まで移動。
いやいや、馬鹿にしているわけでなく、
名前に劣らず快適で洗練された乗り心地でしたよ。
ただ我々の輪行装備でデカイチャリを持ち込むのは
やや気が引ける電車でしたね。
早朝出発、暖かい車内、満腹感、ビールというキーワードの果てにあるものは、うたた寝。
列車は西へ、夢見るワタシを乗せて。
俺たちは梅雨空なんぞに負けはせぬ
雨も恵みさ 降るならば降れ
ほほう、旦那はどちらから来なすってい。
上高地かい。
そりゃまたえらい山奥から、ご苦労さんなこって。
どうです、そちらは、
こう雨が降っちゃあにっちもさっちもいかないでしょう。
先日は豪雨のため、通行止め喰らっちまったってぇ話で、
ご愁傷様ですな。
お天道様たよりの観光地ってぇのも、
商売は大変ですな。
それに比べりゃぁ、うちらは雨が降ろうと雪が降ろうと、
この街を盛り立ててる皆さんの、まあ熱意っての?
それがあるから、お客さんみんな楽しんでもらえるってわけさ。
おっと、そう悄気た顔するもんじゃねえ。
おめぇさんだって、上高地の住人じゃあねぇか、
おめぇさんだって熱意がありゃぁ、
豪雨だろうが、通行止めだろうが、
そんなもん関係なかろうが。
おめぇさんの底力で、
お客さんの心の雨雲、吹き飛ばしてみなっての。
うかうかしてると
もうすぐ梅雨明けだぜ。
※
本日久々に飛騨高山を訪れました。
安房トンネルが無料化されたおかげで、
松本に降りるのと同じくらいの気軽さで、
高山に行くことができるようになりました。
この「社会実験」、今年度末までと言わず、
恒久的にやってもらってもいいようなもんなんですがね。
さて、高山は「街」が売りの観光地。
雄大な景色があるわけもなく、ネズミやアヒルがいるわけでもなく、
絶叫マシーンがあるわけでもありません。
だから街の美観の維持には本気です。
チョコレート色の外観の、周囲の景観に溶け込んだ建物に近づいてみれば、
それが某ファミマだったりするわけで。
そんなに長くもない通りの一つ一つが「世界」を持っていて、
それら通りに顔をのぞかせる路地には、
あろうことか「宇宙」があったりして。
高山。
すきです。
すてきです。
※
写真は、高山駅前から伸びる通りのひとつにある、
「手長像」
反対車線側には「足長像」がありまして、
それぞれ「高」の文字と「山」の文字を、、
空高く掲げております。
街の心意気を感じる、イカしたオブジェです。
この池はトルコの石の首飾り 雨を冠とする山神の
先日の休暇の際に、
信州の北の果て、越後との国境にある雨飾山山麓の高原に出かけてきました。
「雨飾山」
いい名前です。
「あまかざりやま」って訓むんです。
いつも雨雲を頂いていて、確かに本体を見ることは少ないような気がします。
上高地から仰ぎ見る穂高は、
雨が降って稜線が隠れていたら、
ああ残念だったね、
という気がするものですが、
この山は、雨雲も山の景観の一部。
すっきりと青空だったりしたら、
むしろ興覚めかもしれません。
もっとも穂高だって、谷から湧き上がる雲あってこそ、
艶っぽく見えるものなのですが、
それは飽きるほど眺めてから分かることでね、
日帰りのバスで乗り付ける観光客の方にとっては、
やっぱり青空がいいのは当然。
でもこの雨飾山は、
一見のお客さんにも、その魅力を惜しむことなく見せてくれます。
とはいえこの日は、
山頂も見えてしまうちょっと残念な天候だったのですが。
まあ我々はこの山にとっては旧知の仲。
いつもよそ行きの格好で出てきてくれるとは限らないんですね。
※
写真は、雨飾山麓の「鎌池」。
一周するのに1時間とかからない小さな池ですが、
池のほとりで虫に刺されつつぼんやりしていると、
それこそ何時間でも過ごせそうな、
静謐な時間が流れる場所です。
ぼんやりに飽きると、近くには「寸志」で入れる露天風呂もあるしね。
いいところです。
※
露天で虫に刺されたお尻のかゆみもまた、いとをかし。