忍者ブログ
葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま  このブログのシステムもよく理解できぬまま、 勢いで始めてしまったブログ。
[12]  [13]  [8]  [7]  [6]  [5]  [4]  [3]  [2]  [1
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

そういや しばらく更新してなかったな。

本日は21日、あいや、日付変わって22日。

この10日間にわたって起こったことの中からとりあえず一題。


「仏像」


またかよ、と感じた貴方。今度は違うぞ。
何が違うって、寺の台座から剥がされて、美術館に持って来られた仏像たちを見に行ったのだ。

前の週に相方が見て、いいよーすごかったよーの話を聞いて行って見たくなったのだが、いざ入り口で入場料壱千円也と聞いて、え?やっぱいいや、いいかもべつに・・・なんて思っていたところに、「とりあえず見ろ」との相方の声と資金援助を受け、いざ突入。

で、どこの美術館かって?
そりゃ松本市美術館だよ。
通りの並びのファミレス「CoCo’s」から出る残飯を養分にして、ゆくゆくは美術館を覆いつくそうとばかりに成長しているかのように見える、あの草間弥生のクネクネオブジェを前庭に配す、松本市美術館ですよ。



「百柱を立てる」と題したこの展覧会。
千住博(せんじゅひろし)という日本画家の方の、「滝」の絵をバックに、松本平(遠くは大町あたり)から、お寺のお堂深く、または民間の辻のお堂のような場所にある、有名無名の仏像たちが展示されているのです。

まあぶっちゃけただ仏像が展示されているだけ、といってしまえばそこまで。
なんですが、それだけの展示で、小生、不覚にも涙をしてしまったのです。

塩尻の方に「牛伏寺」というお寺があります。
そこからの出展、「十王像」。

「十王」って聞いても、無学なためよくわからなかったんですが、要は閻魔大王さんをボスと仰ぐ、地獄の裁判官集団(なんかこういう風に書くとKISSのアルバムタイトルみたい)のことだそう。

しかも展示のレイアウト的に、角を曲がったらいきなりこの十王さんたちと向かい合うようになっている。
つまり、いきなり無実の罪で法廷に引きずり出されるようなもんですね。もちろん、無実だと思っているのは自分だけなんですが。
しかもこれらの室町時代生まれとされている木像の十王様たち、すさまじいばかりの写実主義というか、もう、生きた人間にしか見えないんですね。

お雛様のように3段の台に並べられた十王様たち。
もちろん予備知識はなかったんですが、最上段の真ん中に座っておられるお方の、なんだか見覚えのある帽子を見たとたん、説明文など読まなくとも、彼らがなにを生業としているのかがわかってしまったのでした。

その一番上座におわすお方こそ、かの有名な閻魔大王様。
俺の世界では「残忍」は悪徳ではなく美徳なんだ、と言っているかのように豪快に笑っていらっしゃいます。もう、何を言っても取り付く島がなさそう。
とりあえずその他の面々で、なんとか話がわかりそうな人を探してみる。

快活に笑ってらっしゃる中段左端のお方はどうか?・・・だめだ。あの笑いは座の雰囲気を楽しんでいる笑いで、情けなんて一切なさそうだ。彼の目の前まで行ってみたが、彼は僕なんて全く見ちゃいないことがわかっただけだった。
その隣の理知的で冷静な感じの彼は・・・?これもだめだ。「私は法に従って裁いておる、神妙にせい」といわれてしまっただけ。今思い出しても、彼の持つ冷静な雰囲気が一番恐ろしかったと思っている。
下段左端のお方は、猛烈に怒りまくって、僕の生まれてからここまでの悪徳を断罪している。もうごめんなさいという以外になんとも仕様がない。

ふと下段右端からの視線が気になってみてみる。
彼は困っていた。彼は本当は、あんな大変な地獄のようなところに人間を送り込むことなど好んでいないように見えた。なのに目の前に引き出されたこいつ(僕のこと)ときたら、地獄から救い出してやろうにも、プラス評価する材料がなにもない、これじゃあ地獄にやるよりいた仕方あるまい。なあ、なんでお前はそんな人生を送ってきちまったんだ・・・と恨めしい感じで問い詰められているかのようだ。本当に、目も眉も口も、顔中の筋肉までもが「ヘ」の字に曲がって、悲しみと怒りと諦めと、そして生来の優しさとが複雑に交じり合った、なんともいえない表情で僕をねめつけている。

この下段右端の爺さんに気づいたとたん、僕の目からはぽろぽろと水滴が・・・。
彼ら十王たちが怖かったのもある、だけどそれ以上になんだか自分が情けなく思ってね。

でもふと顔を上げて再び閻魔様を見やると、ちょっと印象が違って見えた。ちょっと優しく見えたのだ。
「いまお前を裁くには資料が不足している。もうちょっと生きて、たっぷり悪いことをしてからまたおいで」
彼は僕に確かにこう言ったのだ。

でも十王様たちの前にいきなり引きずり出された感じに思えたけれど、よくよく考えればちゃんと予告はされていたんだよね。だって直前の展示が奪衣婆なんですから。(これも超写実的)


いたたまれなくなってそそくさとその場を後にすると、続くは観音様ワールド!
観音様だけでなく、弥勒さまとかもいらっしゃるんだけど、もうそこは救い、癒しの世界。
八頭身美人の(ほんとに美人だ)金色に輝く観音様など、もう足元にすがりつきたくなるくらい。
別室の会場にいくと、今度は小川村の山の中に篭って生涯に一万点以上の木像を彫り続けた「木食山居」の手になる木像群。人々の生活や想いや考え方(敢えて思想なんて言葉は使わない)と宗教とが、ここでは本当に無理なく自然に融合している。
他にも廃仏毀釈で腹部は焼かれ、頭部が落とされた仏像や、見つめているうちに静謐な無我の世界にいざなってくれそうな地蔵菩薩像など、枚挙に暇がない。いちいち感想を述べだすときりがないのでこのあたりにしておきます。











PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
<< ばんめし HOME 大仏Love >>
カレンダー
09 2017/10 11
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
フリーエリア
※この時計の時刻は、閲覧しているパソコンのものであり、必ずしも正確な時間とは限りません
最新コメント
[07/22 cyah]
[06/16 みみ]
[05/27 みみ]
[05/24 みみ]
[05/15 kenken]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
くえびこ
年齢:
45
性別:
男性
誕生日:
1972/07/17
バーコード
ブログ内検索
最古記事
(11/06)
(11/07)
(11/08)
(11/11)
(11/22)
カウンター
あし@
フリーエリア
忍者ブログ [PR]