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葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま  このブログのシステムもよく理解できぬまま、 勢いで始めてしまったブログ。
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出港。
ほどなく船は南へ舵を切り、太平洋へ向かいます。
後部甲板に出てみると、
右舷に淡路島の町の灯、左舷に泉南方面の町の灯。
右舷後方には明石海峡大橋、そして
左舷後方には満月。



夜風に吹かれた身体を
風呂に沈め・・・。

この風呂ってのがね、いいんです。
海の上を疾る船上で浴槽につかる気分は、何物にも代え難い。

そして飯を喰う。
飯は勿論、相方父上差し入れの弁当やらなにやら。
かなり充実した食卓となり、
近くを通りかかった、京都某RMK大学の学生がうらやましそうに覗き込んでゆくほど。
(相方曰く、彼らはカップラーメンを啜っていたらしい)
ありがとう、父ちゃん。

さて、ビールの酔いも回り、就寝。



目覚めるとすでに船は日向灘、日南海岸沖におりました。
寝ている間にいつの間にかコトが進んでくれている。
ああ、なんという贅沢。

名残惜しく朝風呂につかり、飯を喰うと、
船は志布志湾内に入っておりました。
琵榔島を横目に港に入ってゆきます。



デッキに出るとパラパラと雨が・・・。



そして接岸。
自転車を受け取るころには、完全に小雨になっていました。
雨具を着込み、気を引き締めます。

周りを見渡すと、倉庫が並び、トレーラーが駐車し、
貨物船が荷役作業をしています。

日本中どこでも見られる、典型的な、
なんの変哲もない港湾風景。

しかし、ここをとりまく空気は、
松本のそれではありません。
この退屈な港湾風景の皮一枚めくった向こうには、
まだ見ぬ世界、人々、出来事が待ち構えている。

そんなニオイが紛々と立ち込めているのです。

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31a3a578.JPG

さて
上の画像は、昭和55年ごろの米沢駅の様子です。

・・・って言うのはウソ。
この米沢駅。
新幹線も停まるくせに
あまりに時代を超越した雰囲気でしたので、
ちょっとイタズラして、古いカラー写真っぽくしてみました。

ちなみにうしろ振り返ると、こんな感じ。

DSC_0338.JPG

いきなり21世紀。

それにしても
大雪の中で、コートを着て身をかがめて歩く人の姿って、
そのコートがどんなに最新流行のものだったとしても
遠くから見ると、どの時代も変わらない雰囲気なんだろうな。

車体側面の行先表示板が、あの長方形の板という
クラシカルな形式のディーゼルカーも
もちろん雰囲気作りの主役ではあるのですが
でもそれだけではこのタイムトリップ感は出せなかったことでしょう。



ところで仙台旅行記のはずが
なぜワタクシは山形県なんぞにいるのか。

それは帰り道に通ったから。

本当は帰りも東京回りで帰ろうと心に決めていたのですが
ホテルのインターネットでNAVITIMEに聞いてみたら
「こんなルートもありまっせ」
などとぬかしやがる

今更面倒なこと言うもんじゃないよ。
まあ話だけは聞いてやろう。

どれどれ
「仙山線」やら「米坂線」やら
聞いたことも無い路線名が並んでおります。

「仙台」と「山形」だから「仙山線」ね、それは分かる。
「米坂線」は牛肉の「米沢」と「坂町」・・・、さかまちってどこ?
ま、その後を読むと、このルート
東北地方を横断して日本海沿いを進めと
どうやらそういうことらしい。

おもしろそうじゃねえか。

そんなわけで、なび太君の提案に乗っかってみることにしたわけです。



で、思ったこと。
冬の東北横断が、如何に困難なことであるか。
いや、こちらはぬくぬくと列車に乗っているわけで
その列車も数分遅れた位のものでしたが
その昔
山こそ低いけれど
雪深く、谷もまた狭く深く刻まれた山岳地帯を
徒歩で渉るとなれば、それはもう命がけだったことでしょう。

しかしながら、自然は厳しさを増すほどに美しくなるもの。
特筆すべき「米坂線」の美しい車窓風景を眺めながら
こんな場所に鉄道を敷設した先人の偉業を
感謝せずにはいられませんでした。

DSC_0349.JPG

記せども記せども消える足跡に
暮らしを繋げ 海へ出るみち
(米坂線 伊佐領駅)

・・・米坂線利用促進キャンペーンの標語みたいになってしまった。



日本海沿い
新潟で買った小鯛寿司の駅弁と、ワンカップ八海山を味わいながら
海を眺めておりますと
まだあと2回乗り換え、峠も2つ越えなければならないのに
早くも旅の終わりの気分になってきました。

それくらい、この東北横断行は密度の濃いものでした。
ただ電車乗ってただけなのに。

提案ありがとう なび太。



お留守番の相方へのお土産は
「牛タン笹かま」
という実に中途半端な商品ながら

おいしかったよ。
DSC_0087.JPG

松島や雪浮く松根見惚れけり
絶景はひとぞれぞれにあり

決して天邪鬼精神の発露で、絶景に背を向けていたわけではありません。
どんより曇り、顔にはアラレのつぶてがぱちぱちあたる
そんな時は下を向いて歩くもの。

下を向いて歩いていれば、落ちているお金を拾ったり
この春さいしょに咲いた花をみつけたり
いろいろいいことあるものです。
これもそのひとつ。

仙台2日目。
おかけでいい松島観光になりました。



さて、仙台2日目
こちら方面に来たのは、松島の絶景も然ることながら
日本一の寿司の街
塩釜
これが目当てでございました。

R0014500.JPG確かにお寿司屋さんがいっぱいある中、
入ったのは、駅に程近い「すし哲」

狭いながら、活気のある良い雰囲気。

味?もちろん、言うまでもないですよ。

ほら
R0014506.JPG


腹もいっぱいになったし、熱燗で身体も温まったし
それではさらば塩釜よ。

・・・と言ってしまうには、あまりにも惜しい雰囲気の街でありました。
そんなわけで、午後の仙台市内観光のプランを放り出して塩釜散策開始。

どうやら丘の上には立派な神社があるらしい。
DSC_0184.JPGDSC_0188.JPG

丘の上、というよりは
丘自体が神域の塩竈神社でした。
陸奥国一宮というだけあって
さすがに壮大な規模の神社です。

一直線に続く階段は、二百数十段。

上の画像左は、男坂。
最初女坂から登ってしまい、
後で気づいてわざわざ登り返した物好きとは
このワタクシのこと。

建物の配置も独特で、建物自体も素晴らしいものがありましたが、
ワタクシが気づいてしまったものは、狛犬。
これがとっても素敵な表情のイカしたやつらばかり。
そんなイカした狛犬ばかり撮影していたイカれポンチとは、
やっぱりこのワタクシのこと。

そんなわけで、新年号豪華付録、塩竈神社狛犬ピンナップ!
DSC_0181.JPGDSC_0190.JPGDSC_0194.JPG
DSC_0207.JPGDSC_0215.JPGDSC_0213.JPG

個人的には上段左の奴がいいと思うのですが、如何。



DSC_0235.JPG


ワタクシの偏った好奇心によるこの旅行記を読まれて
塩釜の町の特産が狛犬であるなどと
誤解されてもいけない。

ほどほどに古い、
味のある町並みもありまして
寿司、神社以外でも
充分散策を楽しめる街でした。

左の画像は、銘酒「浦霞」の蔵元。
この蔵のある通りは、
観光散策コースとして
マップに載っているだけあって
とてもいい雰囲気でした。

ところで塩釜付近は、
JRの東北本線や仙石線が錯綜しており
そのせいで
街に4つも駅があってヤヤコシイ。
その4つの駅名も
「塩釜」「本塩釜」「東塩釜」「西塩釜」

観光で訪れる際は
ターゲットがどの駅下車か
把握しておかないと
いろいろ面倒です。

把握してなかったので
とっても面倒な思いをしました。

DSC_0272.JPG



仙台に帰り着くと
日はもうすっかり暮れていました。

仙台市内に関しては
観光らしい観光はできませんでした。

せめてもと思い
暗くなりかけた街を
たっぷり2時間ほど歩き回り
仙台のラーメンはどんなだろう
と思って入った店で
博多ラーメンを食わされ

1泊3千円のホテルの客となったのでした。

明日は早朝から列車の旅。
でないとその日のうちに
松本に帰り着けないですから。
 
 

続きです。

で、どこまで話したっけ、
あそうだ
北千住駅ね。

ここで地下鉄から常磐線に乗り換えて、一路仙台へと向かうわけです。

ところでワタクシは警官がニガテです。
いやべつに何か後ろめたいことがあるわけではないんですが。
あ、あるか? いや、ないと思うぞ、多分。

なので視界の端に制服がいると、チロチロと見てしまうんですね、無意識に。
で、今回も不審者監視をしていた警官をチラチラ気にしながら歩いていたらですね、

目が合っちまったんです。

でもなんとか無事横を通り過ぎて暫し。ほっとした瞬間、

行く手をふさがれてました。しかも2人に。

以下、おおまかに再現。

け「荷物を見せてもらっていいですかね」
ワ「え?あ、はい」
け「電車の時間は大丈夫ですか?」
ワ「え、あ、まあ」
け「このリュックのサイドに光っている金属はなんですか
ナイフとかもってないですか」
ワ(とりだす)
け「なんですか、これは」
ワ「あ、鈴です。熊よけの」
け「熊よけの」
ワ「あ、こないだ山行ったときから入れっぱなしで」
け「ふーん(手にとって眺めている)」
ワ「南部鉄なんです、いい音がするんです。(何言ってんだ俺)」
け「このリュックの中身は?」
わ「カメラです」
け「開けてもらっていいですかね」(と、ペンライトで中を照らす。)

け「ありがとうございました。いや最近不審者とか多いでしょ、
アナタみたいにリュック背負って
アウトドアっぽい格好したひとはアレでね、ごにょごにょ(語尾にごし)」
わ(ここでなにか一言言っておかねば気が済まぬ)
け「ではもう結構です」
わ「色々不便な世の中になりましたね」(なんとか捨て台詞)

以上。

つまりアレですな。
要はワタクシが警官の前だと挙動不審になる癖と
(ただでさえお昼前の段階で酒が入っている)
小さいデイパックに荷物を収めようとして、
パンパンに不恰好なパッキングになったことと
ヒカリものたる熊よけ鈴(ごっついカラビナつき)を
外から見えるところに入れっぱなしにしておいたことと

なにより、いかにも旅のもの、というか、
流れ者的な雰囲気を漂わせていたのでしょう。

もうちょっと身なりに気を使おう。

ま、今回の警官はとてもソフトで感じが良かったことが救いでした。
(今回の、ってことは2回目かい!とツッコミ入れたあなた、
とんでもありません。これで3回目です)

そんなわけでいざ常磐線ジョーバンセン!

途中3回乗り継ぎ~。
車窓から
名にし負う常陸の国の沼沢地帯を抜け(沼、池が美しい)
日立の工場群を見て
遠く見ゆるは筑波山。
いわきでは羽織袴姿のワカモノに出っくわして、
明日が成人の日だったことを思い出し

日もとっぷり暮れた夕刻、仙台駅に到着。

R0014455.JPGR0014469.JPG

上の画像左 なんだかカッコいい電車が停まっていました。
上の画像右 どこの空港か?と思う仙台駅コンコース
 

R0014487.JPG

R0014490.JPGホテルにチェックインして
東北最大の繁華街と言われる国分町へ。
自然と裏通り狭い通りに足が向くのは習性。

ま、それほど裏通りではないですが、
見つけたお店で
おまちかねの牛タン定食に
舌鼓を打ったのでした。

このお店
「味太助」
調べてみたら、
仙台牛タン発祥の地なんだそうで。







上の画像は、厨房内で圧倒的な存在感の
牛タンの塊。

すげえ。
 


R0014362.JPG

始発駅 電光掲示群見上ぐ
酔いてネオンを彷徨うに似て


人は何がために酒を飲むか
酔うためである

人は何がために旅をするか
これもまた
酔うためである

というわけで
1/11より3日間の仙台ひとり旅に酔い痴れてきました記
おくればせながらご開帳~!



前述いたしましたとおり
「青春18きっぷ」なる因果なシステムを駆使しての
全て鈍行列車での旅。

まずはいきなり松本から高尾までの直通列車で
今回の旅は、その幕を開けました。
早朝、東の空に日の出の香りが満ちる頃に発し
長駆4時間ほど。
くどいようですが、鈍行列車で。

R0014380.JPG

塩尻を過ぎると、中央線の列車は東よりに向きを変えます。
朝日に向かってひた走る列車の車窓は
どんどん明るくなっていきます。

画像は長坂駅付近だったと思います。
甲斐駒ケ岳です。
剣、甲斐駒、五竜岳
ワタクシが選ぶカッコイイ山ベスト3のうちの一つが
車窓いっぱいに広がっていますが
頭に被った雲のためか
紫色の光のせいか
いつもの精悍さには程遠い表情です。
きっと寝ぼけているのでしょう。

夜明け雲 甲斐駒 寝起きの武将かな



さて、列車は高尾に到着。
乗り継いだ中央線特別快速の車内は
ラッシュ時はもう過ぎたとはいえ
まるで異世界に迷い込んだように、通勤ムード一色でした。

もっとも周囲の乗客たちにしてみれば
ワタクシのほうが、異世界から迷い込んだように見えていたかもしれません。

この纏っている雰囲気の違いが
後にちょっとした事件に発展することなるとは思いも及ばず、
かつて首都圏通勤者であったことを思い出しながら、
口を開けて居眠りをしていたワタクシなのでありました。

 
R0014411.JPG

ビルのガラスに映るニコライ堂を眺めながら、御茶ノ水で地下鉄へ乗り換え。

いや、千代田線なので
「新」御茶ノ水ですね。
しかも地下道で繋がっていて、歩くとすぐなのに、他の乗り場の名前が
「小川町」だったり
「淡路町」だったりして

本当に東京はセセコマシイ。

ただ、新御茶ノ水の駅のホームの壁面は
二十四節季にちなんだ壁画で彩られており
これがなかなか素敵でした。








これに関してはいい写真がとれなかったもんで
興味のある人は行って見てくれ。

そして千代田線は
ワタクシを北千住駅へと連れ込んだわけです。



次回へ続く
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