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葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま  このブログのシステムもよく理解できぬまま、 勢いで始めてしまったブログ。
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a5dc96c3.jpg0550時、河童橋を出発。
梓川沿いの道を上流へと向かいます。

深い谷間の上高地はまだ影の底に沈んでいますが、一足早く朝日を浴びて目覚めた明神岳が、待ちかねたようにさっと紅く色づいてゆきます。低血圧のワタクシにとってはうらやましい寝起きの良さです。

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0625時、徳本峠への分岐に到着。



現在上高地へ行くには、梓川を忠実に上流へとたどるR158および県道上高地公園線が唯一のルートとなっています。ただこの「唯一」というのは、あくまで自動車を使った場合の話。

徒歩でなら、上高地を取り巻く山々にいくつものルートが開けています。
もっとも全て「登山道」レベルの道ではありますが。

その中で古来より上高地への往来に使われていたのが、今回辿る「徳本(とくごう)峠越え」。
江戸時代には、松本藩の手による伐採事業に携わる杣人(そまびと・・・きこりのこと)たちで賑わっていたと言われる上高地への重要なルートであり、又、いつの時代かは分かりませんが、上高地経由で飛騨に抜ける街道が存在した時期もあったと言われているだけに、きこりたちだけではなく商人たちも多く行き交ったに違いないこの峠道なのです。

そんな古道をたどるわけなのですから、行く手によく踏まれた快適な峠道を想像して、気分も浮かれてくるというもの。
R0012656.JPG

とくにこんなよく整備された橋や、美しい森の景色を見るとなおさら。

事前に得ていた地図上からの情報・・・険しい峡谷の中腹を這うようにすすむかもしれないという心配も、はるかかなたに行ってしまいます。

また最近の豪雨で多少崩れている箇所がある、との情報にも「快適な散歩道だけじゃ退屈だから、むしろ大歓迎さ」

などと峠を前に大変な慢心ぶりを発揮している、ワタクシなのでありました。

R0012680.JPG

道は徐々に狭くなり、傾斜も急になってきますが、そりゃあ峠道ですから当たり前な話。
それでも狭いなり、急坂なりに快適な道が続きます。

落ち葉の美しい坂道は、ワタクシにとってはまるで高速道路のよう。
傾斜が強まるにつれて、かえってペースが上がっているような錯覚すら覚えてくるほどです。


楓、朴の木、ナナカマド・・・。
それぞれの木の下にはそれぞれの落葉が道を彩り、視界のきかない樹林帯ながら、森は精一杯旅人をもてなしてくれます。



0755時。
徳本峠到着。
R0012716mt.jpg

画像右手に写っている建物が徳本峠の小屋です。

旧きよき時代の山小屋の雰囲気を残す素敵な小屋、と愛でる人がいる一方、いまどきこんな小屋で料金とって営業するなんて気が知れない。防災上、衛生上、大丈夫なわけないだろう、などと憤慨する人もおり、賛否両論耳に入ってきます。

・・・え?ワタクシですか?
そうですね、酔っ払って、ここに寝ていて地震に遭って、梁に頭ぶつけてサヨウナラ、なんてのも、この世知辛い現代においては、なかなか呑気で好い死に方ではないかな、なんてだいぶ不謹慎な感想ですね。

願わくはタタミの上で秋死なん 山観る峠の掘っ立て小屋で

西行法師さま、パクってすいません。

あ、でも小屋の中はタタミじゃないかもな。ただの板敷きの可能性もある。
まあ別にどっちでも大差ないんですけど。
この日は朝早かったからまだ戸が閉まっていて、中が覗けなかったのですよ。


上高地を世に知らしめた英国人宣教師、ウェストンが感嘆したという景色を画像に収め、出発。
あとは下り調子。のぼりであれだけ快適だったのだから、下りなんて推して知るべし。

で、峠からの絶景画像なんですが、間違えて消去してしまいましたとさ。

ちゃんちゃん。
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ここのところ多忙なのにも関わらず体調があまりよろしくなく、仕事が終わっても寝るばかり。

涸沢山行の後、もう1本ヤマをやったり、上高地を取り巻く山々が雪化粧したり、秋のよい写真が撮れたりと、ブログのネタには事欠かなかったのですが、情けないことに体力のほうに事欠く有様でした。

そんなわけで、更新も皆様へのご訪問もままならず、ご無沙汰しておりました。
ちょいちょい覗きにいらしていただいていた皆様、どうもありがとうございました。

さて、出したいネタも溜まっていることではありますので、そうですね、まずは大物から行ってみようと思いますが、今回はひとまず予告編。
                                                                                                                                                                                      
R0012959.JPG

いにしえの上高地アクセスルート「徳本峠(とくごうとうげ)」越えの旅。

ちょっと激しかった涸沢山行の翌週、身体と心のクールダウンと癒しを求めて選んだこのルート。
ちょっとした峠道と、ルートの大半を占める清流沿いの穏やかな散歩道・・・、下山後の温泉。
そんなイメージで、山靴ではなく、アウトドア用スニーカー(?)で、足取りも軽く出発したこの山旅。
さあどんな展開になりますでしょうか。

次回より始まります。
乞うご期待。
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杏の実拾いつ奥へ進む我 イザナキ追いし醜女となりけり


先日の山辺散歩より

愛妻との悲劇的な再会を果たしたものの、差し向けられた追っ手に逃げまどうイザナキノミコト。
彼が追っ手をかわすために髪飾りを投げて現したのは、山葡萄。
醜女たちがその山葡萄をむさぼり喰う間に逃げ延びるのです。
別に杏とはなんの関係もないんですが、小路の奥の暗がりに、杏の実を拾いながら進んでゆくと、この神話が頭によみがえってきたのです。

咄嗟の時に、スサノオやらイザナキなどのヒーローに自分をなぞらえられないあたり、情けないというか、自分らしいというか・・・しかも思い浮かべたのは黄泉津醜女(よもつしこめ)。

仮面ライダーで言うところのショッカーぐらいの役回りですよ。

でも前に落ちているのは杏。山葡萄ではないので心の中まで醜女になってはいませんよ。それに醜女といいつつ、男だし、オレ。

なんて思いつつさらに進んでゆくと、突然視界が開け、目の前に現れたるはこの景色。

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山葡萄ではないにしても、葡萄畑ですよ。
  
  身も心もショッカー醜女に成り果てたワタクシの視線の先には、天高く昇ってゆくヒーロー、イザナキの姿が、確かに見えたのです。
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秋告げる使者訪れて石神の 時丸めたる み顔ほころぶ


休日恒例(?)、松本散歩。
今日はぶどうの甘い香り漂う我が山辺の里をぶーらぶら。

ほんとうに、我が家のとなりのぶどう畑から漂い来る空気も、そして一面のぶどう畑の丘を、チャリでふうふう言いながら登りきって深呼吸して吸い込むその空気も、あまいあまいぶどうの香りに染まっているのです。

まだまだ暑い松本平ではありますが、途中の四辻の、大きな栗の木の下の神様に報告をすませた赤とんぼは、もう秋だよ、と言っていました。

知ってるよ、オイラのいる上高地は、もうすっかり寒いんだぜ、なんて知ったかぶって見せたら、彼は黙って笑っていました。
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儂はあの嫌われ者のあれじゃねえ 
                                        煙管でポンの小粋なあれさ


とはいいつつも、多くのタバコを吸わない人から見れば同じことなのかもしれないけど。

でもこうやって「煙草」なんて看板が掛かっていると、なんだか煙管もった弥冶さん喜多さんあたりが、暖簾をこう、ちょいとあげて、コウ、姐さん、チョットここに詰めておくんなせえ、なんて言ってる光景が目に浮かぶのはワタクシだけでしょうか。

同様に「TOBACO」だとポパイを想像してしまうし、「Cigar」だとチャーチルを想像してしまう、あるいはカストロとかチェ・ゲバラとか。

「たばこ」や「タバコ」と書かれると、やっぱり想像するのは紙巻たばこ。
でもここから連想されるのは、美しい景色の中に捨てられている吸殻とか、肺癌とか、副流煙による非喫煙者にあたえる健康被害だとか、そんなネガティブなイメージばかり。少なくともワタクシにとっては。

いやロマンだってあるにはあるんですよ、特攻服着てしゃがんでタバコ吸ってるレディースとか・・・っていうのは冗談として、いや、冗談でなくロマンを感じている人もいるのでしょうが、まあそこんとこは各人の趣味の問題なのでおいといて、ワタクシ的にはBARで紫煙をくゆらす名探偵、みたいなハードボイルドなイメージが、まああるにはあるのですが、それにしても悪いイメージが強すぎてねぇ。

ちなみに現在ワタクシの職場では禁煙がブーム?になりつつあります。
一人、禁煙パッチですでに20日間の禁煙を達成している者がおり、彼は別の人間にその禁煙パッチを分け与えていたりしていまして、非喫煙者のワタクシとしましてはうれしい限りの今日この頃なのですが。

ただやっぱり一方的に喫煙は悪!!という風潮に全て乗ってしまうのも、なんだかファシズムを盲目的に信奉しているようで、ちょっと不本意。

だから、というわけでもないんですが、ごくごくたまーーに「Cigar」を嗜むことがあります。
あれは「タバコ」とは別物。中毒になるには値段が高すぎるというのも魅力です。

世の中の禁煙主義者よ、頭ごなしに喫煙は悪だなんて言ってないで、タバコも文化と心得て、より良い共存の方法を探るべきでは?

・・・おっと、日付が変わってしまった。
おやすみ。

そうそう、画像は先日木曽の奈良井宿に行ったときのものです。
白黒モードで撮ると、なんだか幕末みたいだ。
といってもこの煙草の看板の手前にあるのは、ほかでもない、紙巻たばこの自販機なんですけどね。
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