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葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま  このブログのシステムもよく理解できぬまま、 勢いで始めてしまったブログ。
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飛んでいってしまいたい・・・。

本当に今日はそんな気分。
んまあ、なんというかハードな一日でした。
ハードデイズナイトってやつですよ。

ああ疲れた。トゥータイアド。

今日は本当にノーアイデアなんですので、なんか気持ちのいい画像でものっけて、さよなら、おやすみ。

3cd0a04d.jpg

先日の水芭蕉ツーリングの際に撮ったやつです。
澄んだ青空の下、鉢伏山をバックに、飛行機雲を頭上に戴いたV字懸垂鉄塔。
片一方だけに、使われていない謎の碍子があるのが、チャームポイント。
碍子の数を数えてみて、66kvかな?なんて考えてしまう、マニアの性。
だけどテキトーにしかハマっていないので、自信がないのがヘタレの性。



ああ、読み返してみたら、今宵はやたらカタカナ英語が多いな。
疲れるとミスターになってしまうのだろうか、ワタクシは。
 
いわゆるひとつのインスパイアされたというやつでしょうか。

違うな。
 
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PCを立ち上げ、お気に入りサイトの不定期きまぐれ巡回をしているワタクシの目に

「東京電力・66KV駒沢線No61鉄塔が、世田谷区の「地域風景資産」の一つに選定された」

というニュースが飛び込んできました。
なぜ「鉄塔ごときが?」と不審に思われる向きは、是非クリックして記事をお読みください。

発信元は「架空送電線の話」という、東京電力で長年活躍された方のサイトです。
なんとなーく、送電鉄塔を口を開けて眺めていた(但し怖いので遠巻きに)ワタクシの行為を、「鑑賞」のレベルまで昇華させてくれたサイトの一つです。

景観破壊の最右翼のようにも言われている、送電線鉄塔に対して与えられた、今回の栄誉。

「世の中は覚醒しはじめている!」

そう思わずにはいられません。いやほんとに。

たしかに分かりにくい趣味ではあります。鉄塔鑑賞って。
でも上記の記事の題名の「東京電力 66KV駒沢線No61鉄塔」の部分だけ見ても、その中にはいくつもの鑑賞ポイントが隠されています。気にしだすと面白すぎる世界なんです。

以下、興味ない方には本当にどーでもいーお話がつづきますことを、ここに申し上げておきます。

まず「東京電力」の部分。
他には「関西電力」や「中部電力」などもありますし、JRなどの鉄道会社の自前のものもありますし、「昭和電工」や「電気化学工業」などの自社発電所を持っている企業の専用線もあります。

次に「66KV」の部分
電圧です。66000ボルトです。家庭用電源の660倍の数値です。堀内孝雄の6.6倍に相当します。
電線をつるしてある碍子の個数でおおよその判別ができます。
現在日本では最大50万ボルトの送電を行っている送電線があります。ゆくゆくはそこに100万ボルトを流せるような設計になっているそうです。君の瞳50人分です。すごいです。

「駒沢線」「No61」
送電線路の名称及び鉄塔の固有名称です。「駒沢線」が苗字「No61」が名前ともいえるでしょう。
鉄塔鑑賞家たちのバイブルになっている本に、「鉄塔 武蔵野線」という小説があります。
主人公の男の子たちが、自宅近くの鉄塔から送電線を辿ってNo1鉄塔を目指す冒険譚で、もちろんワタクシも読みました。映画化されましたが、残念ながらこちらのほうは見ていません。

そのほかにも電線の吊り方、鉄塔の形状、歴史、周囲の景観とのマッチング、などなど。

みなさんも一度は空を仰いで見るべきです。
鉄塔鑑賞の奥行き深い世界の迷宮にはまりこんで、メロメロになること請け合いです。
こうして鑑賞家が増えてくれば、そのうち・・・

「むこう三軒両隣、お掃除ついでにご近所さんと、鉄塔ネタで井戸端会議。」
「100万ドルの夜景を眺めながら、カクテル片手に100万ボルト送電線について語る、見つめ合うカップル。」
「小学生男子のなりたい職業第一位に、Jリーガー、新幹線の運転手などを抜いて、鉄塔工事職人が選ばれた。」

・・・なんていうバラ色の世界が・・・

・・・くるわけないよね、やっぱり。







たとえば街中にレンガ造りの素敵な建物があったとします。
蔦なんか絡まっちゃったりして。

「わぁ~素敵な建物だ。きっと相当古いんだろう。」

そういった建物は、町並みの美観のために保護されているものも多く、
建物前に説明板が立っていたりするものです。
その説明を読んで、我々は、それが例えば大正時代の建築であったことを知ったりするわけです。
もう100年近くそこに存在している
その事実だけで、その建築が尊いものに感じられても来ます。

そんなあなたが安曇野に来ました。
今日はいい天気、北アルプスがよく見える。
そしてカメラを取り出し、ファインダーを覗き込むと、
どうしても気になるのが送電線。

dee84866.jpg

「まったく送電線というのはどうしようもない。
これじゃ景観が台無しじゃないか」
と、あなたは憤慨します。
怒るのももっともです。
そして憤慨しているのは、もちろんあなた一人というわけでもない。

憤慨されるなんてのはまだいいほうかもしれません。
中にはなんとなく記念写真をとって、帰ってから現像しても、
仲良しグループの背後に写っている鉄塔になんて全く気づかない。
天気がよくて、山が見えて楽しかったね、と思い出話に花を咲かせるのみ。



上の画像の彼は、「大町線」と称される送電線路を構成する、鉄塔群の一員です。
雄大な北アルプスを背景に、今日も誰に気づかれることなく、黙々と電力を搬送しています。

そう、80年以上前の大正12年からずっと。
最近「工場萌え」なんて書籍が巷で話題となっております。

グロテスクで景観を害する存在だったはずのコンビナート群を、むしろ積極的に鑑賞の対象としようではないかという動きが、この本をきっかけに始まっているとも聞きます。

とても納得できる話です。醜悪の判断の前に、まず目の前にあるものを受け入れる、そういう文化的土壌が成熟しつつあることは、とてもうれしいことです。

そのような昨今の情勢をいいことに、調子に乗ってカミングアウトしちゃいます。

DSCF0110.JPG実はワタクシ

「鉄塔萌え」

なんです。



ワタクシの父は、電線メーカーで定年まで勤め上げた理系の技術人であります。
そのムスコたるワタクシは、父の願いに反して文化的な方向に突っ走り、せめて公務員、せめて銀行員、せめて大手企業の営業だか事務だかという、父の切ない願いの数々の妥協すら突破して、現在あろうことか広い意味での水商売系の仕事をしているわけでありますが、やはり血は受け継がれていたのでしょう。工場のプラントやコンビナートなどのメカニカルなものには、ついつい惹かれてしまうようになったのでした。もちろん、「造形の美しさ」という極めて文化的な観点からではありますが。

なかでもお気に入りは、あろうことか「送電線鉄塔」なのです。
コンビナートはまだ夜の照明がきらびやかで、時にロマンチックにさえ見えたりもする物件なのですが、送電線鉄塔たるや、やれ電磁波被害だのやれ景観破壊だの、我々の生活を成り立たせていく観点からいうと、非常に重要なものにもかかわらず、散々な言われようをしています(しかも悉くそれが理にかなっている)。

そんな損な立場でありながら、彼らはじっと毎日視界の外で、我々の生活を支えてくれているのです。
こんな不器用な健さん,あるいは黒岩五郎(ほたるぅ~)のような存在に、どうして愛情を感じずにいられますでしょうか。

・・・なんていうのは今だから思うことでありまして、そもそもの発端は鉄塔に対する「恐怖心」から。

ある日、父は幼きワタクシを抱いて、親戚の住んでいた多摩ニュータウンの公園に聳え立つ鉄塔の近くに散歩に行きました。私の怖がり方が面白かったのでしょう、父はわざと鉄塔のほんのすぐ近くまで寄って、ワタクシを怖がらせて遊んでおりました。

そんなクソオヤジ尊敬する父君のイタズラ英才教育のおかげで、以来ワタクシは鉄塔というものに、おそらくは人並み以上の恐怖心を抱いてしまう羽目になったのです。

怖いのでなるべく見ないように過ごしているつもりなのですが、怖いので、でもやっぱり気になってチラチラ見てしまう。チラチラみているうちに、あれ、この鉄塔はなんか違うぞ、あれ、この鉄塔は取り付け金具の形が面白いぞ、あれ、この鉄塔は変に高いぞ、と思うようになって、気になったものは写真を撮ったりしつつ、それでもまだ「鉄塔は怖い」と思い続けて四半世紀。

そんな時、突如「IT革命」がワタクシのトラウマに終止符を打ってくれたのでした。

五年ほど前、なにげなく「鉄塔」をキーワードに検索してみると、あるわあるわ。
鉄塔好きな方のサイト。
ただ現在ではネット上でのブームはすでに終わってしまっているらしく、一時期盛況を誇っていた「送電鉄塔ウェブリンク」も、もう機能していないようです。「工場萌え」のように、一般的静かなブームにすら脱皮できなかったということでしょうか。

そんな今だからこそ、あえてカミングアウトしてみるのです。

ブームは終わったかもしれないし、あるいはブームにすらなっていなかったのかもしれないけれど、でも鉄塔鑑賞という趣味が廃れていない証拠に、探してみると、まだまだ質のよいwebサイトを見つけることができます。最近では本を書かれた方もいらっしゃるようです。

そんなわけで、これから鉄塔画像や優良鉄塔サイトなどもバシバシ御紹介いたしますので、みなさんもついてきてね!

・・・あ、周りを見渡したら、もう誰もいない・・・。

いいさ、一人でやるさ。


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