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葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま  このブログのシステムもよく理解できぬまま、 勢いで始めてしまったブログ。
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街道の古き旅籠に憩う書よ 旅立たん いざ 我と再び

相方を職場に送りがてら
青空の下、休日の開放感を
久しぶりのアクセルペダルに乗せてみて
ふらふらあっと、ふわふわあっと
ステアリングホイールの動くがままに走ってみれば
いつの間にやら杖突峠。

おっと、ずいぶん遠くまで来てしまったものだ。

ここまで来てしまったからには、高遠まで行ってみよう。
花が咲くにははまだまだ遠いけど。



高遠といえば城。
全国区にその名を知られた桜の名所として有名です。

その高遠と諏訪地方を結ぶのが、杖突街道。
諏訪(厳密には茅野市)から急峻な山道を駆け上がり
あとはゆるやかに高遠に向かって降りていくのですが

途中とても美しい集落がありまして、速度を緩めて走っていますと
いかにも年代ものな街道筋の古民家に映える
なぜかコスタリカの国旗。
その横には「薫り高い珈琲」の幟も。

5af0babf.JPG

・・・不思議だ。
と思っているうちに
恐るべし自動車の速力、
気になる物件ははるか後方に。

でも諦めきれずにUターンして引き返させるほどの魔力もまた凄し。

で、入ってみれば一番上の画像の如し。



珈琲を注文して
「ずいぶん本がいっぱいですね」と言うと
店主「実はここ古本屋なんです」
とのこと。
「お気に召すものがあったら是非」

珈琲を待っている間
書棚を閲しておりますと
あるわあるわ
「お気に召すもの」が

旅の本、酒の本、料理食い物の本
文学、古典芸能、絵本やら写真やら・・・。
全て見事にツボを突いてくる物ばかり。
持ち合わせが少額で助かった・・・。

でも誘惑に負けて能の鑑賞本を購入。



水が良いのか、透明でしっかりとした味わいの珈琲を飲みながら
気がつけば小一時間ほども、店主と雑談していました。
ワタクシと同じく神奈川県出身だそうですが
高遠の歴史など、大変博学な方でした。

気になる建物については、明治、もしかしたら江戸末期ごろの築だという
古い旅籠のものだそう。

店の名は「喫茶・古本 高遠 長藤文庫」
長藤というのが、このあたりの地名だということは
後刻地図を見て分かったこと。
店主からは、ここの集落名が「栗田」だということを伺いました。

店の並びのクラシカルな郵便局の建物の前に
「伊那栗田」というバス停がありました。



2月に入ったばかりだというのに、うららかな春の日を思わせる
美しい栗田集落の写真を撮って回りました。
まあ機会があったら皆様にもお見せしましょう。
今日はもう眠いのでここらあたりで。

でもね、こんなの見つけてうれしかったよ、ほんとうに、まだ2月だというのに。

R0015154.JPG

そうそう
淹れてくれた珈琲は
コスタリカ産の豆でした。
なるほどね。

今度訪れた時は
コスタリカへのこだわりについても聞いてみよう。
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