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お伊勢参り、いよいよ本番です。
まずは外宮。
型どおり御正殿にお参りをすませ、次なるは、祭神豊受大御神の荒御魂たる多賀宮、元寇の際に神風を吹かせ、先の大戦ではサボった、風の神様、風宮におまいりして再び御正殿前へ。
ここで相方が「なんじゃこりゃ」。
これに関わらず、参道沿いの、なんてことない空き地に注連縄が張り巡らせてある場所があったりします。説明もなにもなしで。
不思議がっているところ、御正殿前の鳥居のところに、粋な唐傘をさした神職の方がいるのを発見。
相方が突撃インタヴューを試みる。
神職の方のお話 その1
これは三石(みついし)と言って、御遷宮の際の祭礼のときに使う祭具を設置する場所で、もうずいぶん古くからあるらしい。
神職の方のお話 その2
御遷宮に使う材木は、元は神社の森から切り出していた。だが無計画な伐採だったため、次第に他の場所のものを使うようになり、今は木曽にある、専門に管理している森から調達している。
ただ、明治時代から、神社の森の復活に向けた取り組みが始まっていて、次回の御遷宮からはオリジナルの木材を使うことになるという。
神職の方のお話 その3
木材は数年間水に漬けて脂分をとり、その後乾燥させて、ようやく用いられるようになるという。
つまり5年後の御遷宮に使われる木材は、現在の時点ですでに加工中ということになる。それどころか、御遷宮が終わるとすぐに次の20年後に向けての準備が始まるのだという。
神職の方のお話 その4
建物はすべて釘一本使わない「組み立て式」。
御遷宮の後は、全国さまざまな神社に部材が引き取られていく。
もしかしたら近くの神社の社殿や鳥居は、元は神宮の社殿だったのかもしれないということ。
この話をされるとき、神職の方は「日本人は昔からリサイクルという素晴らしい考え方を持っていまして・・・」と、実に誇らしげに前置きをされていました。聞いているこちらまで、なんだか誇らしい気分になりました。
そのほかにも、御正殿前の小さな建物(8畳2間くらい)の建築費だけで3千万円することとか、案内板などもっと充実させたり、QRコードによる携帯への情報発信などしたいけれど、上層部となかなか考えが合わないこと、最近のテレビの影響で「スピリチュアルなところはどこですか」(彼は「すぴりちゅある」の部分をわざと噛みながら言っていた)などと聞いてくる輩がいること・・・などなど、お忙しい中、たくさんのお時間を割いていただき、貴重なお話をたくさんしていただきました。本当に神宮に誇りを持っていらっしゃるのだなと感じました。
神宮のあるこの国に生まれてよかったと感じさせてくれた彼は、本当は外宮の神様の化身だったのかもしれません。
今年はよい年になりそうだ。
いざ、内宮へ。
塀の内側、鳥居の脇の小さな建物。
建築費だけで3000万円。