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葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま  このブログのシステムもよく理解できぬまま、 勢いで始めてしまったブログ。
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ほんじつのくまさん、熊田さんの談話。

・・・いやいや最近ハラが減るね。
しかも滅法寒くなってきたで、カブトムシとかクワガタとかカミキリとか、美味しいムシもなかなかいねえだよ。
だからと言って木々が実をつけるにはまだ早いと来たもんだ。

でもおらたち上高地のくまには秘策があるのせ。

ほら、なんだかよくわからねえが、あの狭い谷間にニンゲンがうじょうじょ集まるで、ほんであのニンゲンどもはなんだかよくわからねえが、いいにおいのするもんをいっぱい積み上げとく習性があるでな。

で、その積み上げとくとこに行ってちょっと失敬するだな。

今日は白い大きなハコがあったで、そこに何かあるとにらんで、開けにかかったわけだ。
ちっと苦労したが、銀色の棒のところをツメでひとなでしたら、なんなく開いただ。
中はどうしたことかえれえ寒かったが、うんめえものがうんとあったで、おら大満足だ。

それにしても2~3日前に見つけたこの場所はええだ。穴場だよ。
独り占めしてもええが、おら一人じゃ食い切れねえ量だで、仲間連れてきてもええだな。


・・・すいません、熊田さん、仲間を連れてくるのだけは勘弁してください。
あとね、冷凍のピザ持ってってどうするつもりだったのですか?


焼岳のマグマで焼くか 冷凍のピザ持ち去りしクマぞ賢し   
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またクマが出た。

しかもウチの施設のそばに、ていうかそのものに。

午前5時、スタッフの一人が事務所に入ってきて、「また出たよ~」とのこと。
しかも宿舎の階段の真下、カフェの物資集積場所を襲っているのを彼は目撃したらしい。
しかも前夜からゴミ箱付近をうろつきまわり、物音を立てまくっていたらしいのですよ。

宿直中のワタクシとしましては、クマ報告書を書き、早朝ツアーのためにやってきたガイドに事情を話してツアーの中止を決定し、集まったお客様へ説明し、まあいろいろ大変でした。

で、休憩時に現場確認。
ダンボールにつけられた紛れもない爪跡を見て思いましたよ。

「間違いない、ヤツだ、ヤツが来たんだ」

しかも最近出没しているやつは、どうやら大きさが通常の3倍・・・かどうかは知りませんが、まあ常識的なツキノワグマよりはどうやら大きいらしいのです。
恐怖心も手伝って、四つんばいでも背中が胸くらいの高さ、とか、立つと2mを越える、などさまざまな情報が錯綜しています。

それにしても夜は怖いですねぇ。
なまじっか暗闇になれて、ライトを持って出る習慣をなくしてしまったので、たいがい外に出てからライトを忘れたことに気づいて、ま、いいかと思いつつ風呂に行ったりメシに行ったりするのですが、途中で後悔するのですよね。

で、びくびく怯えながら食堂にたどり着くと、今日のメニューは「ハンバーグ」と「照り焼きチキン」、どちらかを選べ、ということらしく、臆病者を再自覚したばかりのワタクシとしましては、迷わず「チキン」を選択しましたよ。

これだけ出没が相次いでいれば、自分だけは遭遇せずに済むなんて考えるのは幻想だろうな・・・はぁ~、憂鬱。

いずれ見る 闇に潜みしケモノの眼(まなこ)を ニヤリと笑う首の月輪を
R0010661.JPG


 























この雲は連れ来る雲か 去る雲か
           汝(な)はナニモノかを問う雲か



とある休日に、松本市内のショッピングセンター屋上にて撮影。
偶然にもちょうど、松本と上高地を直線で結ぶ方向に現れた雲です。

上高地に赴任して、早4ヶ月。
今ではもう休日に松本に降りる事すら面倒になってきつつある有様。
そうは言っても小さいながらも一家の大黒柱たるワタクシ、しっかりと家庭を維持せずばなるまい、なんて決意も土台からぐらつかせる上高地の魔力。果たしてやっぱりワタクシは山の人間だったのか、それとも吸い込まれつつあるだけなのか。

見上げた空にある雲は、まるで悪女からのラヴ・レター。

奥さんとワタシ、どっちをとるの・・・?

うーん・・・。(悩むな!!)
昨日の休暇より職場に戻ると、なんだか雰囲気が重たい。
先輩が口を開く。
「白馬で崩落があって、山岳ガイドの方が亡くなったでしょ」
亡くなったのは、うちの会社とも繋がりがあり、すばらしい人柄だったこともあって、従業員たちとも多く交流があったという、その方なのでした。
ワタクシは一度もお会いしたことはございませんが・・・・

ほんの1ヶ月位前、上高地で結婚式を挙げられたということだけは知っています。


白馬大雪渓について、言いたいことはたくさんあります。
そのなかで確実に言えることは、ワタクシはもうあのルートを使うことはないだろうということ。もうだいぶ前にそう決めています。過去5回の山行すべてにおいて、大なり小なり落石の危険に晒された末での結論です。それに今まで一体何人があのルートで亡くなったことか・・・。
あそこはとても初級・中級ルートなんかではありません。

よく山岳遭難があると、自然の猛威とか、山が牙をむいたなんて言われることがありますが、実際、人間一人を殺すのに、山は猛威を振るったり、牙をむいたりする必要なんて全然ないのです。

子供のころ、指先にアリンコを捕らえてもてあそんでいるうちに、ぷちっと潰してしまったことがあります、力余って。仮にそのアリンコが、ワタクシに敬意を持って、愛情を持って、ワタクシに挑んでくれていたとしても、結果は同じだったでしょう。

海や山などの自然も同じことだと思うのです。
我々にできるのは、どれだけ身の危険に敏感にいられるか、臆病でいられるか。

そういう意味で、白馬大雪渓には常々不穏なものを感じているのです。

同じく、上高地から松本へ向かうR158にも、嫌な場所がいくつもあります。
だから休暇のときに、無事に降りて生きて相方の顔が見られると、とてもうれしいのです。
たかが一般国道で大袈裟なようですが、臆病者が山登りなんか始めて、危ない目にもあったりすると、日常生活にもいろいろと敏感になるのですね。

だったら山なんかに関わらず、安全な平野の都会地で暮らせばいいのにね。

いやいや、人間がいっぱいの方が、不確定要素が多くて危ないね。


冒頭のガイドさんの件に関して。
おそらく、連れていたお客の遺族からは、損害賠償などの訴訟が起こされる可能性があります。
それは仕方のないことなのでしょうが、くれぐれも犠牲者の顔に泥を塗るような、醜い争いにならないことを祈るのみです。

あと、管理をしているお役所、登山ルートとして大宣伝してきた観光関係者には、変な責任逃れをせず、事故の再発防止に向けて真剣に取り組んでいっていただきたいものです。

この身より溢れる海の味がする 短き夏の終わりの秋に


嗚呼、上記に詠われている身から溢れる海の味の正体が「涙」であったなら、ワタクシは生まれついての詩人、歌人であったことでしょう。

あ、もちろん「涙」もすこしはあるのですよ、由来が違うものなのでありますが。

この詩(ウタってよんでね)のキモは「終わりの秋」の部分なのね。
「秋」の部分を「トキ」なんて読んでくれると、おいちゃんうれしいんだけどな。

そう。世間ではお盆だったわけですが、それを過ぎるともう標高1500mの高地では秋の気配がいたします。
風が冷たいのです。
ニンゲンいきなり冷たい風にさらされたりすると、鼻腔より体液がちょちょぎれるという習性がございまして、目下ワタクシの鼻腔からは、ちょちょぎれるどころか、梓川水系3大ダムの最上流にして最大の奈川渡ダムが決壊したかのような、そんな大洪水状態になっております。

ええ、もう鼻腔流路で処理しきれない分は涙腺流路にまで流れ込んで、上から下からべろべろ状態なのですよ、ああつらい。

ではおやすみなさい。
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