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葡萄畑の傍に庵を結び、日々徒然なるまま  このブログのシステムもよく理解できぬまま、 勢いで始めてしまったブログ。
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見あぐれば 空あり 夏を連れ去りし後に つめたき 空のみぞ あり


8月が終わります。
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故郷の千島の夏に恋焦がれ 桔梗は登る 空の際(きわ)まで


お盆期間中は、さすがにネタ収集に事欠くほどの多忙だったので、
こないだの西穂ネタをしばらく引きずらせていただいております。

さて

チシマギキョウ

本州の高山帯や亜高山帯には、
「エゾ」「チシマ」「カラフト」などの名を冠した植物がたくさんあります。
これは、気温などの環境が、かの地に似ているためです。

もっとも亜寒帯では、これらの植物はもっと標高の低い場所に存在します。
彼らにとって、本州は暑すぎるのです。
だから、こんなに高い場所まで避暑に来ている、
なんていうふうに考えることにしています。

東京の不条理に暑い夏が苦手で、
いまやこんな場所で夏を越す身になり、
もうきっと、まともな夏が来る場所では生活できないんだろうなぁ、
という身体になってしまったワタクシにとって、
とても親近感の沸く、「エゾ」「チシマ」「カラフト」たちなのでした。
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良薬は味苦くして目に甘く 手に採りがたし 高嶺の竜胆


先日西穂に登った際の一葉。

この「トウヤクリンドウ」。
ワタクシの好きな緑色系の花の中でも、特に好きなものです。
漢字で書くと「当薬竜胆」。
「薬」に「当てる」から「当薬」
だと思っていました。

がしかし、
調べてみるもんですね。
「当薬」とはセンブリのことで、同じくとても苦いので、
このカンムリがついているとのこと。

そもそも「竜胆」自体も、
竜の胆のように苦いという意味だそうで、
「当薬竜胆」だなんて、いったいどれだけ苦いんでしょうね。

しかもこれは本当に高いところにしか咲かない「高嶺の花」。
これを見つけたのは、西穂独標(にしほどっぴょう)という、
2700mくらいの小ピークの手前あたり。

目指す西穂高岳(2909m)は、まだもう少し先なのですが、
これを見てしまったので、もう満足して、
もうここで引き返そうか、と思ったくらいのうれしさでした。

でもここで引き返してしまっては、
地獄の針山、針千本、痛い怖いのマゾ極楽を味わえないわけですから、
(2つ前の記事を参照してね)
当然、前に進みましたよ。




このトウヤクリンドウをふくめ、
高山植物にこの目を向けさせてくれた、八方尾根の花のエキスパート。
山で、白馬の街で、出会うたびに、
質問をするワタクシに笑顔で教えてくれた、
ワタクシが勝手に師匠と思っていた方が、

つい先日、他界されました。
日本海で水死されたのです。

あの人懐っこい笑顔が、
もう八方尾根で見られなくなってしまいました。

山で会うあの花も、この花も、
多くは彼から教わったり、彼が監修した図鑑で覚えたものです。

・・・・・・・・・

謹んで、ご冥福をお祈りいたします。 

そういえば、昨日は地震がありましたね。
上高地でも大変な揺れでした。

朝方、変な揺れで目が覚めて、
うるせえな、二段ベッド下段の毒舌ネパール人少年よ、
なにを暴れておるのだ?と思ったら、
向いのベッド上段の20歳理系学生が、お、地震だ地震だと騒ぎだしまして。
ああ、地震か、と思えども、こちとら筋金入りの低血圧。
動けない身体のまま、ぼんやりと、今日の山はどうしようと思いつつ、
これが大地震だったら、このまま逃げられずに逝っちゃうのかなぁ、
なんて思ったり。

で、そのまま又寝入りまして、再び起きると、向いのベッド下段の34歳元床屋が、
「え?地震なんてあったんすか?」
てな状態。

上には上がいる、ニンゲン謙虚にならなきゃな、と思った次第です。
 

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亡者共 喜び行けば 鬼とても 諦め顔の 針山地獄


以前白馬在住時には、何度か剣岳に登ったものです。
大体、立山三山とセットで計画するのですが、
剣を登ってしまった後では、なんだかもう立山に回る気がせず、
早々に下山してしまった記憶があります。
それぐらい、剣岳の登山は充実したものだったのです。

で、
あるとき「立山曼荼羅」なるものを見る機会がありました。
立山三山の上には太陽が輝き、ホトケ様たちがいらっしゃいます。
見下ろす室堂あたりには、鬼たちが跋扈し、午頭馬頭(ゴズメズ)は走り回り、
その隙間では、亡者共が痛めつけられています。
なんとか隙を見つけて逃げ出した亡者たちも、
鬼たちに、画面左手の針山に追い詰められていきます。

山上に月が輝くその針山こそが剣岳、というわけなのです。

見ていて、複雑な気分になりました。
だって、地獄の針山で満足して、
極楽に行かずに帰ってきてしまうということはですね、
成仏できないの?ぼく、ということに他ならないわけですから。

とはいいつつ、
なんだか喜んでそんなところに行ってしまうマゾなワタクシ。

本日行った西穂高岳も、
なかなかナイスな針で刺してくれました。
ああ、鬼さんもっと・・・
と言いたい所でしたが、時間がないので適当に切り上げました。

この痛みは、明日も続きます。

いうまでもなく筋肉痛です。



文中、ヘンタイ的表現がございましたことを、謹んでお詫び申し上げます。

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